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ぶらーりぶらり湯めぐり日記
Yumeguri Nikki in Turuda
Vol.19
 12月某日  鹿児島市から車で2時間半。黒之瀬戸大橋を渡って
 長島町へ向かうと、段々畑と東シナ海が重なってみえる絶景ポイ
 ントに到着。思わず車を止めて見入るほど。楽しい一日になりそ
 うな予感



 寒〜い冬でも青い海を見るだけでワクワクする私。早朝定置網体験ができると聞いて「長島観光グラスボート えびす屋」に予約した。
 乗船すること10分、浮標にたどり着く。縄を引くと、輪が連なった全長10mほどの網が海底から姿を現した。「魚が見える?」と船長の岩崎明さん。のぞき込むと、網のすき間から逃れよう(?)と必死に泳ぐ姿が。「日によってはタイ、ミズイカ、クロダイ…が揚がるんだけどね」。潮の流れが確認できるほど速くて、漁には不向きな日みたい。
 船上で躍るアジ、カワハギを使って岩崎さんが腕を振るった。身のぶつ切り、みそ汁…と“漁師料理”をいただいた。そう快な海上での朝ご飯は漁ならではの貴重な体験。寒さなんて、どこかへ飛んでく! 
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 長島は文化財が豊富な町。各スポットを巡る前に「長島町歴史民俗資料館」に立ち寄った。
 町には200基を超える古墳群があって、展示室に飾られた多くの出土品は県内最大級の装飾品。石と砂を適当に組み合わせただけのような単純に見える古墳から金環、銀環、勾玉(まがたま)などの“お宝”が出てくるから不思議。教科書で見た古代のアクセサリーが、1600年もの時を越えて目の前にあることに感動した。
 「今月18日には古墳を巡る『すいせんウォーク』を開きます。自然を満喫しながら、歴史に触れて」と館長の石橋建治さん。開催期になると町の入り口から約20qの国道は「すいせんロード」に変身するとか。おいしい空気をごちそうに、ウオーキングもいいかも。
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 地元の人に「海鮮定食が食べられるよ」と教わった「道の駅・長島 海郷」へ。
 早速、さしみ定食を注文。すると、調理場から網を持った人がひょっこり現れて入り口横の水槽から魚をすくった。「魚がなくなったら、定食は終わり。海が近いんだから新鮮な材料を使った料理を味わってもらいたい」と店主の脇田哲治さん。
 運ばれてきたおぜんには海峡アジの姿造り、クロダイのあら炊き、煮物、小鉢など全7品(1260円)。いつもは、青魚独特の味が苦手で、アジを丸ごと刺し身で食べることなんてないけど…。一口パクッ。ん? “におい”が気にならない。身が引きしまっていて、脂ものってる。おいしい〜。しかも、ご飯はおかわり自由!
 「天気の良い日は天草、甑島列島まで見えますよ」と脇田さん。景色も満喫できると、何だか得した気分!    
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 旅の締めくくりは温泉。「長島温泉 福の湯 ホテル高串」に昨年新設された「露天五右衛門風呂」へ向かった。
 まず、脱衣場にある入浴作法例を熟読。ふーん、「短浴衣」を身にまとうわけね。着替えて風呂に入るなんて変な感じ…。ちょっと戸惑いながら露天へ。
 8基ある中でも一番海に近いかまを選んで、ふたを開ける。丸い浮きぶたに足を乗せて、あふれる湯とともに、ゆっくり体を沈める。「鉄板でやけどしない? 底は熱くない?」とドキドキしていたら、ゆったりつかれる湯加減にホッ。昔ながらの五右衛門風呂をイメージしていたから、かま全体がものすごく熱くて、背もつけられないと思っていた…。
 「薪を入れて火をたくのでなく、一定の時間になると下から湯が流動して、温度を保つ仕組みになっています。古来の良さを残しながら、改良した”現代風“五右衛門風呂と思ってもらえれば」と長嵜祥浩さん。「湯は塩化温泉。湯冷めしにくくて、効能が続くんですよ」。若い人は目新しく、年配の人は懐かしく思える風呂ね。
 沈む夕日と変わる空色、眼下の漁港から発着するフェリーを眺めながら、の〜んびりした時間を楽しめるって、とってもぜいたく。
(魚)


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DATA
●長島温泉 福の湯 ホテル高串
 住所-長島町蔵之元4044−4
 電話-0996(88)2100
 営 -10:00〜翌8:30
   (五右衛門風呂〜21:00)
 料金-300円

●長島観光グラスボート えびす屋
 住所-長島町蔵之元3720−7
 電話-0996(88)5252
 体験料-1000円〜※要予約

●長島町歴史民俗資料館
 住所-長島町指江1560
 電話-0996(88)5160
 営 -9:00〜17:00
 料金-210円

●道の駅・長島 海郷
 住所-長島町1576−1
 電話-0996(88)5536
 営 -9:00〜15:00(道の駅〜18:00)
 休 -火曜日(食堂部のみ)


イラスト  張 佐和子
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