暮らしを彩る文化・生活情報紙
Vol.33
7月某日
体も脳も溶けそうな暑さ。車のクーラーを
ガンガン効かせ科学の進歩に感謝しながら、明治維新の功
労者、西郷隆盛が愛犬「クロ」「カヤ」とともに訪れてい
た歴史の地へ出発
。
西郷隆盛が湯治によく訪れていたという「高城温泉郷」。その中にある
『ホテルマル善』
へ向かって、畑と山に囲まれた道を走る。
ひたすら走ってもまだ着かない。看板の案内通りに来たのに道を間違えたかな? と思っていたら、急に道幅が狭くなって温泉宿が密集した街についた。ここだけタイムスリップしたようなひなびた風情が漂う。思わず「千と千尋の神隠し」の“不思議の街”を思いだした。
ホテルに着いて温泉に向かう階段を降りると、ほんのり硫黄のにおいがしてきた。「水を一切足さない100%の天然温泉ですよ」とマネジャーの蔵元繁孝さん。単純硫黄泉で肌がツルツルになる。
広いジャングル大浴場には、亜熱帯の植物が植えられて南国のムード。先客の女性たちは露天風呂で話に夢中。大浴場をのぞくと湯の中にだれもいない。ひとりじめできると思い、急いで体を洗って入る…が、熱くてなかなか肩までつかることができない。車のクーラーで体が冷えたのかな。そ〜っとつかってみると、熱さにすぐ慣れてきた。体のしんまでじわじわ温まる感じがいい。
洗面器のカランコロンという音の響き、隣の男湯から聞こえてくる笑い声に昔ながらの叙情がある。気持ち良くて寝てしまいそう。
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ホテルマル善の蔵元さんが「観光するなら
川内戦国村
があるよ」と薦めてくれた。
ホテルから車で約15分。骨とう品に興味があった会長の田之上忍さんがコレクションの展示をするために建てた観光施設だ。 城門をくぐると、天守閣や武家屋敷が目につく。「西郷記念館」では、西郷隆盛の功績をジオラマで再現している。ちょっぴりリアルで怖い。ほかにも戦国時代の生活模様やよろい、かぶとの製造工程も見学できる。
「NHKの大河ドラマや時代劇の役者が着ているよろいやかぶとは、全部うちが作っているんだよ」と社長の田之上賢一さん。えっ!? びっくりしていると「等身大のよろいを作っているのは日本ではここだけ」と教えてくれた。そういえば“NHK大河ドラマ織田信長鎧・緒方直人着用”というのが飾ってあった。大河ドラマファンの友人に自慢しよう。
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市街地にある
『ラ・フルッタ』
。「何でもジェラートにしてみたくなる」という店長奥和一郎さんの手作りジェラートが有名だ。素材にこだわりながら作ったのは、これまでに約90種類。内容は毎日変わり、14種類が店頭に並んでいる。
ヘルシーな「とうふ」を薦めてもらった。一見バニラのようだけど…どんな味がするのかワクワクしながら食べてみる。まちがいなく豆腐の味だ。不思議だけど違和感がない。「ごま」と「紫いも」も素材そのものの味がしてとっても濃厚。それでいてさっぱりしているのは、奥さんが何度も味見をして、納得して選んだ牛乳や生クリームを使っているからかな。
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明るくカントリーな雰囲気の
『HOME MADE CAFE 翼』
は、食事ができるだけでなく、雑貨も販売されている。メニューは、サイホンでたてたコーヒーや大阪から取り寄せた紅茶のほか、パスタ、ピザ、1日限定15食のカレーと種類が豊富。
パスタ、スープ、トースト、コーヒーのセット「パスタランチ(900円)」を注文。「ボリュームたっぷりだよ」とマスター下園秀明さん。ゆで上げられたばかりのパスタのぷりぷりとした歯ごたえがいい。天然酵母で作ったトーストも、もちもちしていて絶品だ。
ハニートースト(600円)もすすめられた。のっているソフトクリームと相性バッチリ。おなかいっぱいなのに食べ出したら止まらなくなってしまった。
「おいしい〜って喜んでいるお客さまの顔を見るときが一番うれしい」と話す妻の須美子さんはとっても気さくでおちゃめ。いつまでも居たくなるような、楽しい時間を過ごせた。 (鯱)
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DATA
●ホテルマル善
住所-川内市湯田町6491
電話-0996(28)0062
入浴時間-6:00〜21:30
料 -250円
休 -なし
●川内戦国村
住所-川内市湯島町字竹島3535−7
電話-0996(26)3113
営 - 9:00〜17:00
休 -なし
料 -大人800 小・中学生400
●ラ・フルッタ
住所-川内市西向田町10−9
電話-0996(22)1781
営 - 8:30〜20:00
休 -火曜
●HOME MADE CAFE 翼
住所-川内市中郷1丁目7−9
電話-0996(23)6900
営 -10:00〜22:00(OS21:00)
休 -第1・3日曜
イラスト 張 佐和子
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