トップページにもどる
暮らしを彩る文化・生活情報紙
Fashion Life Eating Amusement Information
特 集 グルメガイド ぶら〜りぶらり 湯めぐり日記 イベント情報 レディーGO ヘルシーCOOK くらし研究室
フェリア!メール 思い出の逸品 バックナンバー クーポン プレゼント フェリアについて
思い出の逸品
栗釜飯
廣尾 理世子さん
 鹿児島純心短女子中・高校教諭  
プロフィール
 一九六五年生まれ。
 鹿児島大大学院人文学科学研究科修了。
 日本近代文学会会員
思い出の逸品・・・
 タイムマシンがあれば、ぜひ会ってみたいのが、栗を初めて「くり」と呼び始めた人だ。だって気になりませんか? あの形と色つやと風味をこれほど見事に表現した言葉がどうやって生まれたか。「く・り」という言葉を口の中でころがしただけで、しあわせな気分がからだ中に広がる。フランス語の「マロン」も、英語の「チェストナット」も、この語感にはかなわない。
 とげとげした“いが”をきゅっと踏むと、中からのぞくつやつやした秋の色。甘栗の皮をむくときの妙に真剣な表情と黒ずんだ指先。そして栗ごはんが炊きあがったときに、広がる湯気の香り。栗の記憶は、どれも豊かで香ばしい。
 その一方で、栗は子供たちに、大人への第一歩を踏み出させる存在だ。ある日、ふと気づく。
 「栗ごはんの中から栗だけほじくって食べるのは恥ずかしいふるまいだ」
 栗だけを抜き出したあとのごはんが美しくないことを知った子供は、二つをバランスよく箸の上に乗せて、こぼさないようにそっと口元に運ぶ。その瞬間広がる、ごはんと栗が醸し出すハーモニー。
 こうして栗は人に調和の大切さを教えてくれる。
●撮影協力「とり銀」
住/鹿児島市西田2丁目20の10 瑞穂ビル1F
電/099(255)3285
UP▲


(c)1999-2003 FELIA all rights reserved.