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思い出の逸品 カボチャのプリン
廣尾 理世子さん
 鹿児島純心短女子中・高校教諭  
プロフィール
 一九六五年生まれ。
 鹿児島大大学院人文学科学研究科修了。
 日本近代文学会会員
カボチャのプリン
 シンデレラ姫と白雪姫は、見事なまでに対照的な存在だ。金色の髪と黒い髪。一人はお手伝いとして扱われ、一人は城の中でお姫様として育つ。一方は魔法使いに助けられ、他方は狙われる。
 何より違うのは両者の生きる姿勢だろう。台所で働きながら舞踏会を夢見るシンデレラは上昇志向が強い積極派。対する白雪姫は、お城暮らしから一転、小人たちの家政婦さんになるが、不平も言わず淡々と過ごす現状肯定派。最終的に二人とも王子様と結婚するけれど、シンデレラは教育熱心な母親に、白雪姫は癒し系ママになりそう…なんて、その後の人生まで想像できませんか?
 二人の差は、それぞれに登場する食材の違いにそのまま使える。馬車になる南瓜と誘惑する林檎。カボチャの存在感とリンゴの可憐さ。地表で育つ野菜と木になる果実の違い。
 どちらも魅力的だけれど、「変身」の見事さではカボチャに軍配が挙がるかも。たとえば生クリームで覆われたこのカボチャのプリン。純白の姿とほんのり甘い上品さは、舞踏会で王子様に見初められたシンデレラそのものだ。
 という訳で、カボチャのプリンには「ケーキ界のシンデレラ姫」の称号を捧げたいと思う。
●撮影協力「お菓しの家 プティミント」
住/鹿児島市上荒田町28−16 1F
電/099(259)8910
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