30年あまり前になるだろうか。私が幼いころ、祝いごとが有れば必ずと言ってよいほど、どこの家庭でも赤飯を蒸した。そして訪問者やご近所に感謝の気持ちと幸福のおすそわけをした。近ごろ、そんな風景を目にしなくなってしまった。
自営業のわが家では、今でも毎月一日には都合をつけて必ず赤飯を蒸している。仕事柄、日々の人の動きが激しいことから、みんなが無事に一日一日過ごせますように、と願いを込めて。さらに、先月も無事に過ごせたことへの感謝の意を表すのも忘れない。さまざまな神様にささげた後、自分たちがいただくのだ。
日本人は赤飯の赤い色には特別な力があると、大事にしてきたという。江戸時代、疫病が大流行した時期があったが、その疫病の神様が赤い色を喜ぶとされたため、身の回りに赤い物を置き、さらに不幸の厄払いに赤飯を食したそうだ。
時代は変わっても、先人の知恵がはぐくんできた日本人のDNAを引き継いでいきたい。人生の節目に幸多かれと願いながら、祝いごとに赤飯を食す―そんな習慣を大切にしながら。
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●撮影協力 アクアガーデン ホテル福丸
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住/鹿児島市名山町11−8
| | 電/099(226)3211
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