暮らしを彩る文化・生活情報紙
Vol.57
8月某日
来月、市町村合併で「薩摩川内市」に生まれ変わる入来町。「君が代」発祥の地として知られ、700年の歴史を持つ温泉やきんかんの産地としても有名だ。
「マムシにかまれたら、行っきゃい!」という言い伝えがある
「諏訪温泉」
へ。駐車場から温泉に歩いていくと、木製の壁に大きな提灯が下がっていて、懐かしい雰囲気。「ふうっ〜」と心が和む感じだ。
受け付けで、社長の波田野誠さんが「ここは大正時代から営業していて、湯治場としても古くから利用されているんです」と声を掛けてくれた。
お湯は源泉(45度)にほぼ近い43〜44度に設定されている第一浴場と、熱いのが苦手な人のために39〜41度に調節してある第二浴場がある。今日は熱い方に挑戦しよう!
ガラガラッ〜と引き戸を開けるとたくさんの人が…。連日、かなりにぎわっているらしい。泉質は含重曹食塩泉。黄金色の湯は鉄分と塩分、重曹を含んでいて、傷や毒虫の腫(は)れ、関節の痛みなどに効果があるとか。「熱いっ!」と一瞬思ったけれど、体にやわらかい感じなので、無理なく入っていられる。
「この温泉水を飲めば、胃腸にもいいらしいよ」と、川内市から毎日来るという女性に勧められ、ペットボトルで持って帰ることに。なるほど! これは続けると体に効きそうだ。
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「副田地区の女性たちで作るおいしいそば屋さんがあるよ」と評判を聞きつけて、早速、旧入来駅跡の鉄道記念公園内にある
「みどり茶屋」
へGO!
お店に入るとすでに客がいっぱい。次々と席が空くのを待っている。人気は「そば定食」。まだ正午を少し過ぎただけなのに、残りは1食しかないらしい。「どうか食べられますように…」と、願いが通じたのか、どうやらその最後の1食は私の元へ。
まずスープを一口! いりこと昆布のだしがきいている。小さいころ、おばあちゃんが作ってくれた温かくて懐かしい味だ。
「そば粉100%の手打ち。毎朝作るんですが、一日に20食しか作れないんですよ」とスタッフの新納美代子さん。煮物と漬物、小鉢、ごはんも付いて700円は安い。
帰りには、自家製のイモで作った小豆あんと白あんの「いきなり団子」(1個80円)をいただいた。これまた、おいしくって感激!
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歴史と温泉ときんかんの郷≠ニ言われるだけあって、おみやげはやっぱり…。となると
「きんかんの里ふれあい館」
に行くしかないでしょ!
敷地内には三連水車があり、流れ落ちる水の音が、たまらなくいい。店内には、入来町産の農産物や特産品などがずらっと並んでいる。レストランの定食には特産のきんかん漬けを小鉢で付けてくれるそうだ。
きんかんの甘露煮やマーマレード…。きんかん味噌というのもあって、どれにしようか悩んでいると、「完熟きんかんアイスクリーム(1個262円)が人気ですよ」と支配人の大槻竹志さんが勧めてくれた。甘酸っぱくてさわやかな味で食後もさっぱり。子どもも大人も喜んでくれそう。
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入来町は、鎌倉時代の面影を残す武家屋敷群も有名。玉石垣による整然とした区画割りや、武家門の風情ある佇(たたず)まいをゆっくり散策した後は、八重山高原でさわやかな空気を味わいたい。
入来峠から10分程、一本道を走っていくと広々とした牧場が見えてきた。ここは、
「鹿児島大学農学部入来牧場」
。約400頭の牛と40頭のトカラ馬などが放牧されていて、係員さんにひと声掛ければ見学もOK! 眺めも最高だし、緑が広がっていて、気持ちイイ。
牧場内には、国立天文台の直径20mのでっかい電波望遠鏡も。国内には4つしかないそうだ。お隣には同大の光赤外線望遠鏡施設もあり、事前に連絡すれば見学可能。時々、イベントも開催されるので、ドライブがてら、宇宙のなぞに迫ってみるのもいいかもね。
(な)
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DATA
●諏訪温泉
住-入来町浦之名8920
電-0996(44)3472
休-なし
料-300(休憩1050円〜、宿泊3675円〜)
入湯時間-6:00〜22:00
●お休み処「みどり茶屋」
住-入来町副田5860−2(旧入来駅跡)
電-0996(44)5200
休-木曜日
営-11:00〜15:00(食事)
●きんかんの里ふれあい館
住-入来町浦之名5264−7
電-0120(55)8328
休-年末年始31日〜3日まで
営-8:00〜18:00
レストラン11:00〜15:00(夜は予約のみ)
●鹿大農学部入来牧場
住-入来町浦之名大谷4018−3
電-0996(44)2204
営-8:30〜17:15
イラスト 張 佐和子
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