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思い出の逸品 大太鼓のバチ
橋本 真由美さん(はしもと まゆみ)さん

霧島九面太鼓保存会 女性グループ「和奏(わかな)」リーダー
プロフィル
 鹿児島市出身。短大1年の夏休み、祖父の住む旧霧島町で
アルバイトをしていた時、知人に誘われて太鼓を始める。
太鼓の魅力に目覚め、卒業後は同町に移住。木工品の製作・販売
をしながら、太鼓の練習に励む。1998年「和奏」を結成。
02年には第1回東京国際和太鼓コンテスト大太鼓部門で
最優秀賞を受賞。霧島市在住。
大太鼓のバチ
photo by SunSeeker
 大太鼓の前に立つと、身が 引き締まる。3分間の演奏ですら、 手や肩がきつくなる。第1回東 京国際和太鼓コンテストは課題 曲5分、自由曲5分という長丁 場。病気だったこともあり、 「気力・体力が続くかな」と心配だっ た。周囲の人から薦められ、あま り気乗りしなかったが、運良く 予選を通過。「せっかくなら、一 生懸命取り組もう」とバチを新 調した。特注したもので、手の大 きさにちょうど合うよう、サイ ズと重さが決まっている。握る部 分が少し細い。新調したバチは、 いつもより増して重さやバランス がよく、手になじむものだった。
 しんとした会場。ステージに 上がり、夢中で大太鼓をたたく。 ここまで来れたことへの感謝の 気持ちを込めて。終わったとき は、すべてを出し切ったという清々 しい開放感でいっぱいになった。 すっきりした気持ちだった。上 を向いて、外を歩いたのを覚え ている。
 気負いがなかったので「最優秀 賞」と聞いたときは驚いた。太鼓 を含め、すべてに出合えてよかっ たと思えた瞬間だった。もちろ んバチにも。
 しっくり手になじむこのバチ を見るたび、コンテストの感動が 今でも昨日のことのようによみ がえる。

                            ●撮影協力 太鼓センター鹿児島
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