暮らしを彩る文化・生活情報紙
黒ぢょか
について
教えてくれたのは
焼酎文化・いもづるの会
事務局長
今村 茂吉
さん
黒ぢょかは鹿児島ならで はの酒器。昔、農家の人たち が愛用していました。
前日に水と割ってなじませ ておいた焼酎を入れ、じわじ わと温めます。昔はいろり端 で温めていましたが、ガスコン ロを使う場合は超とろ火で。 直火にかけるとひびが入る 恐れがあるので、使い慣れて いない人は人肌に温めたもの を黒ぢょかに移してもいいで すね。保温性が高いので冷め にくいという特徴もあります。 使った後は決して洗わないこ と。焼酎の香りが染みつき、 使い込むほどに味わいが出て きます。
焼酎は和酒(日本の酒)。 洋酒と違い、温めたほうが体 にやさしいと考えられていま す。黒ぢょかを使って、焼酎が 温まるまでゆっくりと待つ時 間や心のゆとりを感じながら、 古き良き時代をほうふつし てもらいたいです。
▲薩摩焼の黒ぢょか
焼酎の基本
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教えてくれたのは
鹿児島大学農学部
焼酎学講座
鮫島 吉廣
教授
◆焼酎の特徴◆
原料の特徴を取り出すこと ができる単式蒸留機を使って製 造するので、サツマイモや黒糖な ど原料の持つ風味や味わいが生 きています。また、お湯などで割 っても水っぽくならず、香りがな くなりません。好みや体調、季節、 アルコールの強さに合わせて、い ろいろな飲み方ができる利点も あります。
健康的な酒であることも焼 酎の魅力の1つ。いろいろな料理 と合うので食事をしながら飲め る上、割って飲むことによりアル コール度数が下がります。また 翌日に残らないといわれるのは、 焼酎には蒸発する成分しか含 まれていないため。「ダレヤメ」 (1日の疲れを癒やすための酒)と いう言葉は、まさに焼酎の神髄 を表しており、焼酎が昔から生 活に密着した酒であったことが うかがい知れます。
◆おいしい飲み方◆
[割合は?]
焼酎と水の割合は、5対5(焼酎と水が半々)や「ロクヨン」とい われる6対4(焼酎6に水4の割合)が一般的。「ロクヨン」で割った場合、アルコール度数25度の焼酎が15度になり、清酒やワインと同じ度数になります。しか し、自分の好みの割合でどうぞ。
[割り水について]
おいしく飲むためにはミネラ ルウオーターがおすすめ。鹿児 島の焼酎にはミネラル分の少な い軟水が向いています。
■お湯割り
最もポピュラーな飲み方。コッ プにお湯を入れた後に焼酎を 注ぐと、コップ内で対流が起こり、 お湯と焼酎がよく混ざります。 使うお湯の温度は80〜90℃くらいがよいでしょう。
■燗つけ
数日前に水と割っておいた焼 酎を、人肌くらい(約42度)にゆ っくりと温めて飲む方法。事前 に水と割ることで水とアルコー ルの分子がなじみ、やさしい口当 たりになります。
■水割り
水割りは焼酎が先。同じ温度 なら焼酎の方が比重が軽いので、 比重が重い水を後から入れたほ うがよく混ざります
■ロック
氷を溶かしながら焼酎となじ ませます。入れる順番はあまり 関係ありませんが、最後に水を 少し入れると飲み始めのアルコ ールのきつさが和らぎます。
◆保存方法◆
焼酎は寝かせるほど落ち着い て、まろやかな味になります。光 が当たらず、1年を通じて温度 変化が少ない場所に保存するの がポイント。黒色以外の瓶に入っ ている焼酎は、段ボール箱に入れ たり、新聞紙を巻いたりして光 を遮りましょう。
ワタシ流
焼酎の楽しみ方
「焼酎が大好き」という読者に、お気に 入りの焼酎の飲み方や活用法、おすすめの料理レシピなどを聞きました。
西 ひろみさん(34歳)
焼酎好きな友達の影響で、すっか り焼酎党になった西さん。子どもが 生まれてからは自宅で飲むように なり、人を招くことも多いという。 そんなとき欠かせないのが野菜を 使ったおつまみ。野菜ソムリエの資 格を持つ西さんは、オリジナルレシ ピをブログで公開している。
お気に入りの飲み方はロック。 「氷が溶けてちょうどおいしくなる瞬 間を探すのがだいご味」と話す。氷 にもこだわり、自宅近くの温泉か らくんだ水をプラスチック容器で 凍らし、アイスピックで割って使用 している。またパッションフルーツ を使った、とっておきの飲み方も。 「大崎町の農家の人に教えてもらった んです。甘酸っぱくておいしいと、 みんなにも好評ですよ」。
西さんおすすめ
季節の野菜を使ったおつまみレシピ
【材 料】(2人分)
アスパラガス6本、ホタテ貝柱(刺し身用)4個、オ リーブ油大さじ1、塩・コショウ適宜、バルサミコ 酢大さじ1強
【作り方】
@
アスパラガスは根元1cmを切り落と
し、堅い部分の皮を薄くむいて1/3の
長さに切る。
A
フライパンに油を熱し、アスパラガ
スを焼き色 が付くまでいためて取り
出す。
B
同じフライパンで貝柱の両面を焼
く。アスパラ ガスを戻して塩・コシ
ョウで味付けをする。
C
皿に盛りつけ、バルサミコ酢を回し
かける。
【材 料】(2人分)
キャベツ2枚、ハム3枚、春巻きの皮4枚、塩・コ ショウ適宜、小麦粉
【作り方】
@
キャベツとハムを太めの千切りにす
る。
A
キャベツに塩を少々振り、軽くもん
で水気を切 る。
B
@とAを合わせ、味を見ながら塩・
コショウで 味付けをする。
C
春巻きの皮にBをのせて巻き、端は
水で溶い た小麦粉をのりにしてとめ
る。
D
高温の油でキツネ色になるまで揚げ
る。
内園 かおりさん(26歳)
県外に就職して焼酎の魅力に気 付いたという内園さん。鹿児島に 戻ってからは、地元テレビ局の番組 の企画で焼酎造りに挑戦。原料の イモ作りから始まり、焼酎ができ る工程を体験した。「この素材だ とこんな味になるんだって発見 したり。これまでと違う見方がで きるようになりました」。
自宅では友達が集まったときに 飲むことが多い。余った焼酎は料理 に活用している。煮物に限らず、料 理酒の代わりという感覚でいろん な料理に使っているそう。今回、焼 酎を使った料理とデザートのレシ ピを紹介してくれた。「アルミ蒸し は具材に焼酎の風味がほんのりと 染み込むので、焼酎が苦手な人で も食べやすいのでは。ジュレは大人 のデザート。見た目も涼しげなので、 これからの季節にぴったりですよ」。
内園さんおすすめ
焼酎を使った料理&デザートレシピ
【材 料】(2人分)
白身魚(今回はカレイを使用)2切れ、豆腐 1/2丁、エリンギ2本、エノキ1袋、シメジ1/2 袋、長ネギ1/4本、A(芋焼酎160cc、薄口しょ うゆ大さじ4、塩4つまみ)、小ネギ・白ゴマ・ レモン適宜
【作り方】
@
白身魚を少量の芋焼酎を入れた湯にくぐらせて
臭みを取る。
A
豆腐は4等分、エリンギと長ネギは食べやすい
大きさに切る。エノキとシメジは石づきを切
り、ほぐしておく。
B
豆腐、エリンギ、長ネギを軽く焼き、表面に焼
き色を付ける。
C
アルミホイルを大きめに取って四隅を寄せて
器を作り、中に具材を盛りつける。
D
Aを合わせてCに半量ずつ流し、口を閉じ
る。※器からこぼれないように注意。
E
フライパンに湯をはってDを並べ、中火で魚に
火が通るまで15分ほど蒸す。
F
小ネギと白ゴマを散らし、輪切りにしたレモン
を添える。
【材 料】(2個分)
A(オレンジ1個、グレープフルーツ1個、ピンクグレープフルーツ1個)、ゼ ラチン2g、B(グラニュー糖18g、芋焼酎20cc)、C(レモン汁10cc、芋焼 酎30cc)、オレンジ・グレープフルーツの皮適宜
【作り方】
@
ゼラチンをふやかしておく。
A
Aをそれぞれ3等分にカットする。2/3は皮と
薄皮を取り除いて、グラス 2つに分けて入れ
る。1つのグラスに3切れずつ(3種類合わせ
て9切れ)が目安。
B
Aの残り各1/3個を搾り、果汁を3 種類合わせ
て50cc用意する。
C
Bを鍋に入れて火にかけ、@を溶 かす。※
沸騰させなくてもゼラチ ンが溶ければOK。
D
Cをこし器でこして常温まで冷ま す。※冷ま
しすぎると固まってし まうので注意。
E
DにBとCを入れてよく混ぜ、A のグラスに
フルーツがかぶるくら い注ぎ、冷蔵庫で冷やし
固める。
F
グレープフルーツとオレンジの皮 を千切りにし
て飾る。あればミン トなどを添えてもよい(写
真はベ ビーキウイを使用)
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