三洲堂テーラーのアトリエは、1人の裁断
士と9人の裁縫士によって構成されている。
16歳から弟子入りし、この店一筋の者、数
店舗の名門テーラーを渡り歩いてきた者、一
度は仕立職から離れ、その腕をかわれて呼
び戻された者。経歴はそれぞれである。
ほとんどが60、70代のおじいちゃん。され
どこの店の服作りに妥協はない。テーラー
界のアルチザン(※)の域に達した彼らでさ
えも、ときに怒鳴られたり、たまにせかされ
たり。さらには女性服の普及による柔らか
いラインやこれまでのテーラー界にはなかっ
た型など、新たな技術の習得をも要求さ
れている。されど、そこは本物"。納期には
きっちりと完ぺきな最高級の服を仕上げて
くる。
職人の一人が私に言った。「オイタッモね、
いつでん、何歳なってん勉強よ!」。かっこよ
すぎるひと言。いや〜みなさん、60、70歳に
して発展途上。脂が乗って元気、元気。まだ
まだやる気満々です。
※フランス語で「職人」の意味
撮影協力/三洲堂テーラー
[プロフィル]
鹿児島市出身。
大学卒業後、大手ゼネコンに勤
務するかたわら、専門学校で帽
子作りを学び、30歳でオリジナ
ルブランド「HIMEO」を設立する。
3年前に帰郷し、現在は三洲堂
テーラーで帽子職人として活躍
中。
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