空が青くすっきりと晴れた日にそびえ
る桜島を見ていると、私はもっともっと近
づいてみたいという衝動に駆られます。で
きることなら空を飛んで、山と谷が交互
に連なる所や、岩の色が変わる部分を見
てみたいです。
旧桜島町の郷土誌によると、桜島の名
称の由来として「サは接頭語、クラは断崖・
崩壊谷、シマは四面を水に囲まれた地を
示す」という説があります。地形を表す
言葉で「桜島」となったというこの地形説
が、私は好きです。この土地を踏みしめ、
山頂を眺めていただろう昔の人は、断崖
絶壁で岩だらけの地形をきっと体で感じ
ていたことでしょう。もしかしたら、その意
識は鳥のように山頂を飛んでいたのかも
しれません。
人間の生活が変わった今でも、相変わ
らず険しい姿でそびえる桜島は、私にそ
んなことを想像させます。
[プロフィル]
1979年静岡市生まれ。多摩美術大学情報デザイン学
科卒業後、アート活動を各地で行う。今年の夏、廃業した旅館を会場
にした現代アート展「SA・KURA・JIMAプロジェクト2007〜桜島にア
ートの館が出現する〜」の事務局長を務めた。
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