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 風には、古来より多くの呼び 名があります。その中から代表 的なものを鹿児島純心女子短期 大学で「かごしま学」の自然環 境分野を教えている伊集院久信 事務局長に聞きました。時候の あいさつなどに使ってみてはい かがでしょうか。
●春一番
 立春から春分の間に、 その年初めて吹く風速8 m以上の南風。二番は桜 の開花のころで別名「花 起こし」という。三番は 桜の花盛りに吹く風で、 別名「花散らし」とも「花 風」ともいわれる。
●薫風 (くんぷう)
 新緑の香りを乗せて吹 く心地よい初夏の南風。
図1
●黒南風 (くろはえ)
 暗い雲に覆われる梅雨 のころに、柔らかく吹く 南風。

●白南風 (しらはえ)
 入道雲とともにやって くる南風。梅雨の終わり を告げる。

●涼風 (りょうふう)
 残暑の中、かすかに秋 の気配を感じる涼しい風。

図2
●野分 (のわき)
 野を分けて草木をなぎ 倒し荒れ狂う暴風のこと。 いわゆる「台風」。

●木枯らし
 木の枝に残った葉を吹 き飛ばしていく、晩秋か ら初冬にかけて吹く風。
図3

出水のツルが来てから約 1カ月後くらいに最初の 木枯らしが吹き始める。

●颪 (おろし)
 冬に山などから吹き下 ろす冷たくて強い風。阪 神タイガースの応援歌・ 「六甲颪」は有名だが、 県内でも鹿屋市の「高隈 颪」や鹿児島市の「城山 颪」などがある。
●鹿児島のことわざにみる風

・春の南風は あえても降らん
 「あえても」は「落ちてきても」の方言。雨粒 が落ちてきたとしても、本降りにはならないとい う意味。
・春の水 西
 「春の水」は春の雨のことで、「西」は西風の こと。春に西からの風が吹くときに降る雨は、大 雨になりやすい。
はつの巣がき時ゃ 台風うかぜ用心ゆじん
 ハチが巣を作る位置が地上から高い年は、台風 は来ない。位置が低かったら、その年は台風に備 えねばならない、という昔の人の経験予測に由来 する。
東南たつんの風は念を入れ
 東南=辰巳の方角。そのため東南と書いて“た つん”と読む。「念を入れ」は、台風は東南から 吹く風が最も勢いが強いといわれている。注意が 必要ということ。
西風にし夫婦喧嘩めとげんかは 夜になれば
 西風は冬に吹く北西の季節風のこと。昼間は 木々のこずえがしなるほど吹きつけていた風が、 夜になるとぴたりとやむ。夫婦のけんかも同じと かけている。

  参考資料/「ことわざが語る薩摩」 春苑堂出

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