Vol.5
5月某日
大隅半島の中心都市、鹿屋。自然に囲まれた緑豊かな景色を楽しみながら、のんびりした日を過ごした
。
「鹿屋市役所近くに地元で人気の温泉があるよ」と聞いて訪れたのは
「ゆたか温泉」
。地元にいやしの空間を―と平成8年にオープンした。
「仕事に追われて疲れている人は多い。温泉に入るときだけでも、のんびり過ごしてリラックスを」と出迎えた田平己利社長。案内された温泉は真っ白いタイル張りの「ローマ風呂」と和の雰囲気の岩風呂「観音岩風呂」。どちらも広々として内風呂だけでも十分に楽しめる(毎週水曜日に男湯と女湯が入れ替わる)。
「ゆっくりどうぞ」と貸しタオルを受け取って、早速「観音岩風呂」へ。掛かり湯をかぶって目当ての露天風呂へ向かった。露天風呂は市街地が近いのに、とっても静かで落ち着ける。岩風呂ならではの風情を楽しんだ。
無色透明の温泉の成分はカルシウムイオンやマグネシウムイオンを含む「炭酸水素塩泉」。成分の炭酸ナトリウムが肌を柔らかくして毛穴を開き、皮膚の脂肪や分泌物を乳化させて汚れといっしょに洗い流すそうだ。「せっけんを使ったみたいに気持ちがいいよ」と教えてくれた社長の言葉通り!
「温泉で汗をいっぱいかけば美容にいいわよね」と3時間近く入浴しているという地元の人。はだかのおつき合いは初対面でも会話が弾む(?!)。地元の見どころを聞きながら、つい長風呂しちゃった。
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以前、遊びに来たときに「リーズナブルな懐石料理」と教わった
「ぷちかいせき藤依(ふじごろも)」
へ。予約した方が確実といわれて、電話してから訪ねた。
今日は予約客で満席!(電話してよかった…) 席に着くと早速一品ずつ運ばれてきた。ごま団子のみぞれかけ、くずきりと帆立の蒸し物、そぼろご飯、卵豆腐のあんかけ、お造り、お吸い物の全6品で1000円。「ターゲットは女性」というランチはだしがきいたサッパリ風味。量もちょうど良く、ペロリとたいらげた。
「ランチは月替わりです。自信作の逸品のみを出しているので、きっと満足してもらえます」と20年近く和食を作ってきた店主の藤田一博さん。生まれも育ちも鹿屋で「地元に懐石料理を出す店は少なくてね。気軽に味わってもらいたい」という思いで6年前にオープン。一人で調理しながら店内を切り盛りしている。心のこもった料理に加えて、また行きたいなと思わせる温かいサービスが印象的だった。
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垂水市から鹿屋市街地に向かう国道220号に
「鹿珈家(しかや)」
の看板を発見。細い坂道を上ると眺めのいい小高い丘にたどり着いた。
香ばしい珈琲(こーひー)の香りが広がる珈琲専門店「鹿珈家」。窓際の細長いカウンターの向こうに錦江湾が見下ろせて、絶景に思わず声が出た。クラシカルでシックな大人の雰囲気が漂う。時間を忘れて珈琲の味わいに浸れる、ぜいたくな空間だ。
「体にいいものをおいしく味わって」とオーナーの上船員義さん。豆はすべて無農薬。その中でも「良いもの」だけにこだわって、仕入れた直後、焙煎(ばいせん)前後と自らハンドピック(選別)するそうだ。「飲めばわかるよ」という珈琲に対するこだわりは、運ばれてきた一杯で、じんわり伝わってきた。
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「地元で人気のお菓子屋」という
「菓子工房 ボン ヴィヴォン」
へ行ってみると…。入り口近くのテーブルに置かれた焼酎瓶が目についた。ケーキ屋に焼酎? 「ウイスキーボンボンを参考にバレンタイン用の焼酎トリュフを作りました。好評で定番商品にしたんです」とオーナーシェフの吉国奈緒美さん。「滴滴凛々(てきてきりんりん)」は芋焼酎を使ったチョコレート菓子で「焼酎がチョコレートに負けないように」と試行錯誤したそうだ。
食べると口いっぱいに焼酎の香りが広がる。「お酒好きにはたまらなぁ〜い」と思わずつぶやくおいしさ。
「あったらいいな、というお菓子作りにチャレンジしているんです」と吉国さん。店名で「いきいきと人生を楽しむ人」というフランス語がピッタリ!
地元だけでなく県内あちこちにファンがいる理由がわかる気がした。 (魚)
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DATA
●ゆたか温泉
住所-田崎町319−1
電話-0994(41)7128
営業- 6:00〜22:00
休 -第2・4火曜日
料 -330円
●ぷちかいせき藤依
住所-寿四丁目9−5
電話-0994(41)8123
営業- 11:30〜14:00
18:00〜22:00
休 -日曜日、祝日
●鹿珈家
住所-古里町438−1
電話-0994(46)3993
営業- 10:00〜19:00
休 -金曜日
●菓子工房 ボン ヴィヴォン
住所- 西原四丁目14−29
電話-0994(40)0011
営業- 10:00〜20:00
休 -水曜日
イラスト 張 佐和子
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