〜第2回ガイダンス「今すぐ役立つ 社会人のためのマナー講座」より〜
みなさんは、自分の声を意識したことがありますか? 顔に表情があるように、声にも表情があります。自分の声は相手にどのように聞こえているでしょうか。怒っているつもりはなくても、ぶっきらぼうな言い方だと誤解を招くことがあります。「いくらですか」「120円」「何を頼みますか」「オレンジジュース」というように、名詞だけの答えでは威圧感を与えてしまいます。「ジュースをお願いします」のように、必ず最後まで丁寧に話しましょう。
みなさんは今日、スーツに白いシャツを着て、スニーカーをヒールや革靴に代えて、きちんとした服装でこちらを訪ねてくださいました。服装だけでなく会話にも、そのような「きちんと感」をもっていただきたいと思います。
口の形を意識しよう
面接では特別に大きな声を出す必要はありませんが、一字一句はっきり話さないと気持ちがうまく伝わらないことがあります。口の形を意識して発音しましょう。「い」と「え」は、口が横に開くので比較的出しやすいのですが、「あ」「う」「お」は口を思い切って開け、意識的に動かさないと出しにくい音です。
自己紹介など大事なことは、できるだけと口の形を意識して、少し休みながらしゃべってみましょう。「よろしくお願いします。(間)私は●●の○○と申します」とほんの少し間をとると、言いたいことが1回でポン!と伝わります。
好印象は姿勢から
背筋を曲げると元気がない印象になり、いすの背にもたれて座ると横柄な印象になります。浅く座り、上から釣られているような感じで背筋を伸ばすと、ちゃんと聞こうという意欲を感じます。やる気がなさそうな印象だと損しちゃいますよ。
みなさんはふだん、あまり表情を意識していないと思いますが、口角=口の両端=が下がっているとちょっと人相が悪く見えてしまいます。話を聞くときは口角を上げてうなずくと、若々しくさわやかな印象で、感じがよくなります。ニッと笑った状態で口を閉じると口角が上がります。鏡を見て試してみてください。
相手を不愉快にしない
マナーって何でしょう。私は「相手を不愉快にしないこと」だと考えます。社会に出て仕事をしていると、マニュアル通りにはいかないこともあります。そんなときは自分の頭で、どうすればいいか考えなければなりません。
話を聞くときは「はい」「ええ」「分かりました」「そうですね」などのあいづちを使いましょう。「なるほど」は横柄に聞こえますよ。アナウンサーはよく目や表情であいづちをうちます。音にはしなくても「あなたのお話を聞いていますよ」というリアクションがあれば相手は話しやすくなります。表情豊かにうなずきましょう。何か聞きたいことがあるときは「恐れ入りますが」「よろしいですか」という言葉を挟んで。このようなクッション言葉には、指示、命令、お願いの気持ちをやわらげる効果があります。
目を見つめて話すのはとても照れ臭い。額の辺りを何となく見て、視線は縦に動かしましょう。横に動かすと「話を聞いていないな」と思われてしまいますのでご注意を。説明を聞く時は、素直に耳を傾けて。のどが乾いたからと、バッグからペットボトルを出してお茶を飲んだりしてはいけません。
その場に立ったとき、荷物が邪魔になりませんか? 通路に荷物を置くと通行の邪魔になりますが、いすの下に置けば邪魔になりませんよね。行動するときは少し先のこと、他の人がどう思うか、迷惑にならないか考えるようにしましょう。
おじぎは人の気持ちを表します。「ありがとうございました」と言い終わっておじぎをし、頭を上げてもう1回相手に視線を送ってから、次の動作にうつります。おじぎも声も止める勇気が大切。「ありがとうございましたー」とお礼を言い終わらないうちに次の動作に移るなど、何かしながら別のことをするのは相手を不愉快にします。それはマナー違反。相手がどう思うか考えましょう。
女性は少し粉をはたいて口紅をつけるくらいのメイクはしておきましょう。ただ、グロスや囲み目は面接官がびっくりしてしまいますからやめてくださいね。男性は、靴をきちんと磨いておいてください。男は足下です。泥がついていないか、一番先に見られてしまいますよ。人と会うときは「靴を磨いておこう」などといった、ちょっとした気配りが大切です。ちょっとずつ慣れていきますから、意識してやってみてくださいね。