
優越的地位の乱用
('08 07/01 南日本新聞掲載) |
| 大規模小売業者が、納入業者との取引で協賛金や返品、従業員の派遣などを不当に求める行為。不公正な取引方法の一類型として独禁法で禁止されている。2005年11月からは従来の百貨店とスーパーに加え、専門量販店やコンビニ本部などが規制対象になった。従業員の派遣は(1)当該業者の商品販売のみに従事(2)必要な費用を大規模小売業者が負担―する場合を除き、独禁法違反になる。 |
たばこ自販機の成人識別制度
('08 06/29 南日本新聞掲載) |
| 7月1日から、たばこの自動販売機に成人識別機能を備えることが、たばこ事業法に基づき、原則として義務付けられる。たばこを所管する財務省が自販機を調査し、識別機能がない自販機を設置している業者には、機能を付けるように指導する。それに従わなければ、販売停止などの処分を出すことがある。タスポ以外の方式の成人識別機能も認めている。 |
原油価格
('08 06/23 南日本新聞掲載) |
| 米国産標準油種(WTI)、欧州の北海ブレント原油、中東ドバイ原油が3大指標銘柄。テキサス州を中心に産出し、ニューヨーク市場に上場しているWTI先物が市場参加者が多く、流動性も高いため、最も影響力が大きい。1日当たりの生産量は約40万バレルと世界生産量の0.5%程度だが、投機マネーが流れ込み、先物取引は1000倍以上の5億バレルに達する。WTIは2003年に1バレル=30ドル前後だったが、米サブプライム住宅ローン問題が深刻化した昨夏から高騰に拍車が掛かった。 |
一斉休漁
('08 06/19 南日本新聞掲載) |
燃料代高騰による漁業経営の厳しさを訴えるため、大日本水産会、全国漁業協同組合連合会(全漁連)など主要な漁業12団体が連携し、7月中下旬にも2日間程度の一斉休漁を検討中。12団体のうち日本かつお・まぐろ漁業協同組合は、国内で操業するマグロはえ縄漁船380隻のうち最低2割を数カ月間休漁させる検討もしている。
18日から一斉休漁した全国いか釣漁業協議会は全漁連の下部組織だが、燃料代高騰の影響が他の漁業より大きいとして、先駆けてアピールした。全漁連や水産庁は、2日間程度の一斉休漁では小売りへの影響は少ないとみている。
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東シナ海ガス田問題
('08 06/16 南日本新聞掲載) |
| 東シナ海の天然ガス田開発をめぐる日中両政府の対立。日本が主張する排他的経済水域(EEZ)の境界線(日中中間線)付近で、中国側はガス田「白樺」(中国名・春暁)を単独開発、「樫」(同・天外天)は生産開始を表明した。両国は共同開発方式で決着を図る方針で一致したものの、対象海域をめぐる交渉が難航。5月の日中首脳会談で、両首脳は「大きな進展」があったとして早期解決に自信を示していた。 |
首相問責決議
('08 06/12 南日本新聞掲載) |
| 首相の政治責任を問う参院の決議。憲法に基づき内閣総辞職か衆院解散・総選挙を迫ることができる衆院の内閣不信任決議と違い、法的な拘束力はない。ただ野党が決議を大義名分とし、首相が出席する衆参両院本会議、委員会を拒否して国会審議が困難になるなど政治的効果がある。過去に問責決議が可決されたのは1998年の額賀福志郎防衛庁長官(当時)だけで、辞任に追い込まれた。 |
「蟹工船」
('08 06/10 南日本新聞掲載) |
| 北洋でカニ漁と缶詰め作業に従事する乗員たちが、監督からの非人間的な扱いに怒り、闘争に立ち上がる物語。1929年に発表され、現在は新潮社や岩波書店などが文庫版を刊行、漫画版もある。作者の小林多喜二は33年、特高警察の拷問により殺された。 |
調査捕鯨
('08 06/05 南日本新聞掲載) |
| 1982年に国際捕鯨委員会(IWC)が商業捕鯨のモラトリアム(一時禁止)を決めた後も、各国の権利として認められている科学研究目的の捕鯨。財団法人日本鯨類研究所が、政府の許可を得て実施しており、国の予算も拠出されている。捕獲された鯨の肉は各地の卸売市場などを通じて販売、収益を調査費に充てている。反捕鯨団体などからは「形を変えた商業捕鯨だ」との批判がある。水産庁によると年間、約65億円の売り上げがある。 |
二重派遣
('08 06/03 南日本新聞掲載) |
| 派遣会社から派遣された労働者を、請負契約などを装ってさらに別の会社に派遣し、指揮命令下で働かせる行為。労働者は派遣会社に雇用されており、2度目の派遣は労働者供給とみなされる。労働者供給事業は強制労働や中間搾取が生じるおそれがあることから、一部を除き職業安定法で禁止されている。。 |
航空機の二酸化炭素(CO2)排出
('08 06/01 南日本新聞掲載) |
| 大型のエンジンで飛ぶジェット機などはCO2の大きな発生源で、近年、排出量が増加傾向にあると指摘されている。EUは2012年から域内を発着する航空機の排出を排出量取引の対象に加え、削減を義務付けることを決めている。 |
教育振興基本計画
('08 05/30 南日本新聞掲載) |
| 2006年12月に成立した改正教育基本法で新たに盛り込み、10年先の教育の在り方を見通した上で、当面の5年間で実現すべき具体的な教育施策として政府に策定を義務付けた。中教審答申を基に文部科学省が示した原案は、教員の定数増のほかに幼児教育の無償化に向けた検討や教育施設の耐震化推進、留学生30万人計画などを、重点的に取り組むべき施策として挙げた。2000年に当時の森喜朗首相の私的諮問機関「教育改革国民会議」が策定を提言した。 |
ロコ・ロンドン金取引
('08 05/27 南日本新聞掲載) |
| 「ロンドン市場で受け渡しする金の現物取引」という意味だが、国民生活センターなどによると、国内では仲介業者が顧客から保証金を預かり、現物の金をやりとりしないまま保証金の何十倍もの価格で海外相場などに投資しているのが実態。「120万円預け、解約したら返金は15万円」「『損を取り戻すにはさらに300万円必要』と言われた」などの被害申告が2006年秋ごろから全国で相次ぎ、日弁連が「賭博や詐欺などの罪に該当する疑いがあり、早急な消費者保護対策が必要」と国に意見書を出したほか、経済産業省も注意を呼び掛けている。 |
対外資産負債残高
('08 05/24 南日本新聞掲載) |
| 国全体が外国との間に抱える資産と負債の残高。資産には、企業、個人投資家による海外への直接投資や証券投資のほか、政府の外貨準備などが含まれる。逆に海外からの日本への投資残高が負債にあたる。国内外の金利や為替、株価の動向に左右される。海外から巨額の資金が流入する米国は負債が資産を大幅に上回る世界一の純債務国。 |
裁判員選任手続き
('08 05/21 南日本新聞掲載) |
| 裁判員裁判の対象事件が起訴され、裁判の争点と証拠、審理日程を決める公判前整理手続きが終わると、各地裁は裁判員候補者名簿から50−100人をくじで選び、6−8週間後の選任手続きに来るよう「呼出状」を送付する。選任手続きでは、裁判長による質問やくじなどで裁判員やその欠員に備えた補充裁判員が選ばれ、直ちに初公判が始まる。裁判員裁判の7割は3日以内と想定されている。毎年11−12月に送付される候補者名簿記載通知と呼出状にそれぞれ同封されている「調査票」と「質問票」の回答で、辞退が認められた人は裁判所に呼び出されない。 |
クリーン開発メカニズム(CDM)
('08 05/18 南日本新聞掲載) |
| 先進国の国や企業が、発展途上国での温室効果ガスの排出削減事業に出資し、削減分を獲得できる京都議定書の国際制度。途上国では先進国に比べ低コストで排出削減ができるため、効率的な削減につながる。日本は議定書で定められた6%の削減分のうち、1.6%を政府出資によるCDMの排出枠でカバーする方針で、政府が取得を進めている。民間企業も、自主的な削減目標達成のため多くの排出枠を購入しており、2007年は日本の購入量が一国としては最も多かった。 |
インサイダー取引
('08 04/23 南日本新聞掲載) |
| 上場企業の株価に影響を与える「重要事実」を公表前に入手し、株などを売買する行為。一般投資家と不公平が生じ、市場の公正が損なわれるため、金融商品取引法(旧証券取引法)で禁止されている。処罰対象は企業の役員らのほか、証券会社社員など重要事実を伝え聞いた人も含まれ、罰則は5年以下の懲役または500万円以下の罰金。 |
かごしまの農林水産物認証制度
('08 04/15 南日本新聞掲載) |
| 鹿児島県が独自の安心・安全基準として2004年に導入した。生産履歴の記録・保存、衛生管理の徹底などの基準を満たした農家が認証され、認証物には登録番号入りの認証マークが添付される。07年度末現在、41品目80件が認証を受けている。 |
男女雇用均等法
('08 04/08 南日本新聞掲載) |
| 女性労働者の増加や仕事上での性差別撤廃運動の高まりから、勤労婦人福祉法を大幅に改正し1985年に制定、86年4月に施行された。定年、解雇、教育訓練などで女性の差別的取り扱いを禁止。97年の改正でセクハラ(性的嫌がらせ)防止のために事業主が配慮することを義務付ける規定が設けられ、2006年の改正では、妊娠や出産などを理由にした配置転換といった「不利益取り扱い」を新たに禁止した。 |
ふるさと納税
('08 04/07 南日本新聞掲載) |
| 出生地や応援したい自治体などに寄付をすると、居住地の個人住民税などが軽減される仕組み。5000円以上の寄付金が対象で、住民税額の約1割を上限に、寄付金額から5000円を除いた額が住民税から差し引かれる。寄付金の使途は各自治体に委ねられるため、財政事情の厳しい自治体を中心に寄付金争奪のPR合戦も予想されている。 |
内閣信任決議案
('08 04/03 南日本新聞掲載) |
| 憲法69条は「内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、または信任の決議案を否決したときは、10日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない」と規定。1956年、小選挙区制を導入する公選法改正案に関連して自民党が鳩山内閣信任決議案を提出したのが初で、この際は後に話し合いで撤回した。92年には国連平和維持活動(PKO)協力法をめぐり自民党が宮沢内閣信任決議案を出して戦後初めて可決、この後は提出されていない。 |
揮発油税
('08 04/01 南日本新聞掲載) |
| 道路整備費に使途が限定されている道路特定財源の一つ。ガソリンにかけ、石油元売り会社からガソリンスタンドに出荷する段階で課税する「蔵出し税」。地方道路税と合わせて「ガソリン税」とも呼ばれる。本来の税率はガソリン1リットル当たり24.3円だが、道路整備の財源を確保するため、3月末まで本来税率と同額の暫定税率がかけられ、地方道路税と合わせ25.1円の暫定税率が上乗せされていた。2008年度の税収は、暫定税率分を含め2兆7685億円と見込まれていた。 |
宙に浮いた年金記録
('08 03/31 南日本新聞掲載) |
| 国民年金や厚生年金で誰のものか特定できない記録。社会保険庁は1997年、1人にひとつの基礎年金番号を導入。それまで転職などのたびに付与されていた番号を基礎年金番号に統合することとした。しかし昨年、5095万件の記録が統合されず宙に浮いていることが判明。政府は7月、問題解明や統合を急ぐとする対策をまとめた。一方、総務省に設置された「年金記録問題検証委員会」は昨年10月、個々人の記録統合は年金支給開始時までに行えばよいとした社保庁が、適時の補正を怠ったことなどが原因と指摘した。 |
一般財源化
('08 03/28 南日本新聞掲載) |
| 使途を道路整備に限定して自動車ユーザーから徴収した揮発油税などの道路特定財源を、別の施策にも使えるようにする措置。小泉純一郎元首相が2005年11月に検討を指示、安倍晋三前首相は06年12月、道路関係費を上回る分を一般財源化することを決めた。これを受け、福田康夫首相は今国会に道路整備費財源特例法改正案を提出、衆院で可決、参院に送付されている。 |
国産旅客機
('08 03/26 南日本新聞掲載) |
| 国内メーカーが開発・生産する旅客機としては、約40年前に開発された国産プロペラ機「YS11」がある。しかし、海外での受注が伸びず1973年度に生産停止。それ以降、国産機の開発は途絶えていたが、世界的な市場拡大と政府の後押しを受け、三菱重工業が2003年に開発に踏み切った。巨額の資金が必要な航空機産業はリスクが大きい半面、部品など関連企業のすそ野が広く、経済産業省はMRJ事業の経済波及効果を就航後10年間で5兆円強とみている。MRJの新会社は4月にも設立され、政府と三菱重工のほかトヨタ自動車や大手商社も出資し、官民一体で国産機の「離陸」を目指す。 |
随意契約
('08 03/24 南日本新聞掲載) |
| 物品購入や公共事業の発注で、競争入札などによらず、国や地方自治体の判断で発注先を選ぶ契約方法。会計法などで国の契約は競争入札が原則とされているが、特殊技術を伴うため発注できる相手が限られたり、緊急性があって競争入札を行う余裕がないケースなどで特例として認められている。ただ、発注先や契約額の決定に不透明さが伴うため批判が強い。 |
実質実効為替レート
('08 03/21 南日本新聞掲載) |
| ドル、ユーロ、人民元など主要15通貨に対する円の相場を日本との貿易額に応じ加重平均した指数で、各国の物価上昇率も加味して計算する。円ドルなど2国間の為替相場よりも円の実力を正確に示すとされる。変動相場移行後の1973年3月を100とし、指数が大きいほど円高で、輸出企業の国際競争力が低下する。レート算定では、日本からの輸出が増えている中国の人民元などの比重が高まっている。 |
運慶
('08 03/19 南日本新聞掲載) |
| 鎌倉時代初期の仏師で、父は仏師康慶。源平合戦で大半を焼失した奈良の東大寺、興福寺などの造仏に指導的役割を果たした。優美な作風の快慶と並ぶ名匠。写実的で力強い様式が特徴の「運慶様」を確立、後世に大きな影響を与えた。奈良・円成寺の大日如来像が現存する最古の作品。ほか代表作に快慶と競作した東大寺南大門の仁王像(国宝)などがある。 |
取り調べの録音・録画
('08 03/15 南日本新聞掲載) |
| 容疑者に対する自白強要や脅迫の有無などを検証できるよう、取り調べをビデオなどで記録すること。検察庁は裁判員制度に備え、容疑者が任意に供述したことを立証し審理を迅速にする方策として、2006年7月から主要地検で試行。検察官が「必要と認めた」場合に録音・録画を行う現行方式には批判も根強い。 |
円相場
('08 03/14 南日本新聞掲載) |
| 米ドルなど外貨と円の交換比率を指し、外国為替市場での取引で決まる。経済成長率や金利、物価、国際収支など経済の基礎的諸条件を反映して変動。市場関係者の思惑にも左右され、政府の市場介入で動くこともある。昨夏以降はサブプライム住宅ローン問題による米景気後退懸念の強まりとともに日米の金利差が縮小し、円高が進んでいる。日本経済は輸出への依存度が高いため、円高は輸出産業の価格競争力を弱め、景気の減速要因とされる。 |
ポスト京都
('08 03/11 南日本新聞掲載) |
| 京都議定書に規定がない2013年以降の地球温暖化対策の新たな国際的枠組み。昨年12月にインドネシア・バリ島で開催の国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP13)で本格的な議論が始まり、09年までに合意を目指すことが決まった。地球全体の温室効果ガスの削減に向け、京都議定書を批准していない米国や削減義務を負わない中国など、主要排出国がすべて参加する制度づくりが課題となっている。 |
賃上げ
('08 03/06 南日本新聞掲載) |
| 残業代などを除いた所定内給与の基本給与部分の引き上げ。年齢に応じて自動的に本給が増える定期昇給と、賃金水準自体を底上げするベースアップ(ベア)で構成され、春闘では基本的にベアが争点となってきた。ただ、国際競争の激化などから、経営側はすべての社員への配分が前提となるベアに難色。特定の年齢層だけの引き上げなど何らかの形で労働者への配分を増やす「賃金改善」という形式で要求を示す労組が増加している。経営側は好業績には一時金で報いてきたとしているが、労組は給料が上がらないと個人消費が回復しないと主張している。 |
日銀総裁人事
('08 03/02 南日本新聞掲載) |
| 首相(内閣)が衆参両院本会議の同意を得て任命する。国会同意人事は通常の法案と違い、衆院での再議決の規定がなく、野党が多数を占める参院で政府案への同意が得られなければ、白紙に戻る。日銀総裁は政府から独立した立場で金融政策を運営し、任期は5年。日銀法は総裁の地位を手厚く保護しており、原則として解任されることはない。 |
中国の検疫体制
('08 02/29 南日本新聞掲載) |
| 中国から輸出される食品の検疫は、中国政府の直属機関である国家品質監督検査検疫総局が主管している。トップの総局長は閣僚級。中国製食品をめぐっては、有害物質が日本や米国で検出されるなど問題が相次いでいる。中国は北京五輪を前にして、食品の安全確保を重要課題に位置付けており、同総局は検疫だけでなく、食品企業自体の監督も強めている。 |
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