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口蹄疫封じ込めに町職員総動員/宮崎県川南町ルポ
(2010 04/27 11:28)
殺処分した牛の埋却用だろうか、口蹄疫感染疑いの多発地内では、畜舎前に大きな穴が掘られていた=26日、川南町
 国道や県道沿いで何カ所も、白い防護服の関係者が畜産施設へ出入りする車に消毒液を散布する。役場や農協など町中心部は消毒用の石灰で真っ白に−。20日に宮崎県都農町でウイルス性感染症口蹄(こうてい)疫に感染した牛が発覚して1週間。その後の感染疑い6例のうち、5例が集中した川南町へ26日入った。町は職員を総動員して封じ込めに懸命だった。
 役場北西約4キロの県道。両側に感染が疑われる農場5軒が並び立つ。手前の消毒地点で記者の車もタイヤ回りに散布され、多発地の中へ。北側の消毒地点まで約1.5キロ。牛などの畜舎のほか民家も見える。畜舎へ通じる脇道は警備員らが厳重に警戒している。
 殺処分した牛の埋却用だろうか、畜舎前に青いビニールシートを敷いた大きな穴があり、石灰で白く染まっている。県道北側で消毒しUターン後、もう一度南側地点で消毒し多発地の外へ出た。
 ウイルスを媒介する恐れがあるため、多発地内での取材はもちろん、車から降りるのもご法度だ。南側の消毒地点に接する養豚場の場長(32)に敷地の外から話を聞いた。
 多発地から数百メートルしか離れていない畜舎には豚600頭と子豚が約300頭。「感染しないよう目いっぱい消毒するだけ。子豚が出荷できないので、畜舎内でスペースを確保している。できるだけ早く収まってほしい」
 役場では園芸農家が、殺処分された家畜の埋却場所をめぐり職員に説明を求めていた。「埋却に理解はもらっているが、やはり自分の畑の近くはいやだろうし…」。職員は苦悩の表情を浮かべた。
 川南町で肉牛や乳牛、豚を飼育する農家は338戸で飼育頭数は計約14万4000頭。うち5戸で、感染疑いの牛16頭が確認された。殺処分は5戸の全家畜1048頭に及ぶ。
 町は都農町での初例確認を受け、同じ20日に対策本部を設置。多発地や付近の道路のほか、町道3カ所でも車を消毒している。殺処分する家畜の埋却地の確保にも奔走。家畜の異常の聞き取りも県などと進めている。
 一方、25日に予定された軽トラックによる朝市「トロントロン軽トラ市」は商工会員らの実行委員会が中止した。4年近く毎月第4日曜日に開催。毎回7、8000人を集める名物イベントだが、感染拡大を恐れて自粛した。
 蓑原敏朗副町長は「軽トラ市中止は町民の理解のおかげ。4例までは家畜の埋却が終わった。残り725頭の殺処分と埋却を進め、口蹄疫を封じ込めたい」と力を込めた。
 
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