映画『楓』福士蒼汰・福原遥・宮沢氷魚・石井杏奈・宮近海斗ら主要キャラの新ビジュアル

2025/11/12 18:00
映画『楓』(12月19日公開)(C)2025 映画『楓』製作委員会
映画『楓』(12月19日公開)(C)2025 映画『楓』製作委員会
 スピッツの名曲「楓(かえで)」を原案にした映画『楓』(12月19日公開)より、福士蒼汰、福原遥、宮沢氷魚、石井杏奈、宮近海斗(Travis Japan)が演じる主要キャラクター5人の心情を写し取った“それぞれの想いビジュアル”が解禁となった。各キャラクターが抱える心の葛藤や迷い、そして願いが交錯し、スピッツの楽曲が持つ“余白の美しさ”と響き合う世界観が映し出されている。

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 1998年発表の楽曲「楓」は、アルバム『フェイクファー』に収録されて以降、世代を超えて愛され続けてきた名曲。本作では、行定勲監督がその世界観に寄り添い、登場人物たちの心の揺らぎを丁寧に描くラブストーリーとして映画化する。

 本作は、恋人の恵を事故で亡くした亜子(福原)が、恵の双子の弟・涼(福士)を恵だと思い込んでしまうことから始まる切ない運命を描いたラブストーリー。涼と亜子、真実を隠しながらひかれ合ってしまう2人のすれ違い、それぞれの秘めたる想いが物語の中で紡がれる。

■涼(福士蒼汰):「ただ、君に笑ってほしくて――」

 涼は、弟・恵が事故でこの世を去った後、残された恋人・亜子の前で弟のフリをしてしまう。「ただ、君に笑ってほしくて」という言葉にあらわれるように、喪失感と罪悪感に押しつぶされながらも、彼女の悲しみを少しでも和らげたいという想いで、本当のことを言い出せないまま亜子と恋人のような時間を過ごしていく。福士は、涼としては「亜子の心を少しでも軽くしてあげたい」という気持ちで接していたと明かしており、その献身的な優しさが、亜子の前で性格の全く異なる双子として生きようとする複雑な感情や、亜子に惹かれていく恋心と重なり、物語の核を形作っている。

■亜子(福原遥):「本当にごめんなさい。ずっと言わなきゃいけないって思っていた」

 愛する恋人・恵を失った悲しみを受け入れられず、目の前に現れた涼を恵だと信じ込んでしまう。普段は明るく振る舞って涼と過ごしているが、亜子もまた涼には言えない秘密を抱えており、その心の揺らぎが物語に深い緊張感をもたらす。福原は亜子について「多分、彼女の中でも整理できてない部分があったり、複雑な感情を抱えながら日々を生きている女の子」と語る。失った恋人を想いながらも、涼と過ごす時間の境界で揺れる亜子。その心の動きは、切なさや迷い、そして少しずつ未来に進もうとする意志が繊細に伝わってくる。

■梶野(宮沢氷魚):「お前の人生ってのがあるんじゃないのか?」

 梶野は双子の兄弟・涼と恵を最も理解する幼なじみであり、恵の会社の共同経営者でもある。冷静沈着で理性的な性格ながら、心の奥には彼らへの強い友情と痛みを抱えている。涼が亜子の前で恵のフリをしていることを知りながらも、その選択に込められた覚悟を受け止め、「お前の人生ってのがあるんじゃないのか?」と問いかけるように、涼には涼として向き合い寄り添う。物語に深みを与える重要なキャラクターとして登場する。行定監督は「梶野は(涼の)非常に魅力的なバディというか友達。佇まいがかっこいいのに(天文)オタクで、その中にもある品の良さは、氷魚くんだからこそ出せたと思っています」とコメントを寄せる。梶野の存在が、涼の孤独を静かに照らしている。

■日和(石井杏奈):「私、涼くんのあんな顔してるの、みてられなくて」

 カメラマンとして働く涼の後輩でありながら、密かに彼への想いを抱いている。その純粋さと真っ直ぐな感情は、物語の中盤で重要なアクセントをもたらす。石井は「(日和は)自分に正直だし、人に対しても真っ直ぐで、自分の心を思うままに過ごしている。そこに否定的じゃなく、自分が自分を肯定している感じがすごく好き」と自身の演じたキャラクターを好意的に捉えている。明るく前向きな一方で、涼への想いや立場のもどかしさに揺れ動く姿には切なさもにじむ。彼女の存在や行動は、真実を隠しながら惹かれ合ってしまう涼と亜子の関係に光を当てると同時に、観る者に“さまざまな問い”を静かに投げかける。

■雄介(宮近海斗):「この間、会ったの恵くんなんだよね?雰囲気全然違った」

 亜子の良き相談相手で、穏やかな包容力を持つバーの店長。温厚な性格で周囲に安らぎを与える一方で、亜子と恋人だった恵の関係を知る人物の一人であることから、鋭い洞察力で涼の存在に違和感を抱き始める。亜子とは長年友人関係にあり、その関係性が物語中盤以降、新たな展開へとつながっていく。

 行定監督は「雄介ってどういうキャラクターにもなりえるのですが、この映画の一つのテーマでもある“おもんぱかる”という言葉のように、それぞれキャラクターとの距離感を持ちながら宮近くんが演じてくれた。そのおかげで、彼の人間味も出ており、物語にいい影響を与えてくれていました」と語る。雄介が選ぶ言葉や行動は、登場人物たちの気持ちの揺れをそっと受け止め、物語に温かさと柔らかい余韻を添えていく存在となっている。

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