爆発的強気で乗り越える 「今までよりよくなると希望を持たんといかんですよね」

MBCタレント 野口たくお
(2020/07/23 04:30)
 「敬天愛人の気持ちでいないとですよ。鹿児島も必ずよくなりますが」。おおらかで前向き、酒も大好きな薩摩隼人。“たくちゃん”の鹿児島弁を聞いていると、新型コロナウイルス禍にある鹿児島が復活、パワーアップする日も近いのではと思わず期待したくなるから不思議だ。

 県内のテレビやラジオを中心に活躍する南日本放送(鹿児島市、MBC)タレント。2月末以降のイベントはコロナの影響で軒並み中止となった。テレビやラジオ出演をのぞき、8月までの予定もなく、収入は激減したという。それでも、「人生で一番暇ですがよ。早く天文館に行っていろんな人と酒を飲み交わしたいですよねー」と愛嬌(あいきょう)たっぷりに笑う。

 高校時代、MBCの学生スタッフを4カ月間体験した。その時に知り合った采野吉洋アナウンサーとの縁もあり、1989年5月、20歳でタレントになった。31年になるタレント生活を「失恋など私生活で嫌なことがあるたびに仕事が増えていきました」と大まじめに振り返る。

 今年5月の大型連休は「いつもならイベントに参加している時期。今年は家で我慢ウイークでしたが」と、さすがに気が沈んだという。今は「根拠はないですけど、今までよりよくなると希望を持たんといかんですよね」と持ち前のポジティブさで立ち直った。

 周りの人をも元気づける明るさはどこから来ているのか。「父親譲りの能天気さも加わって、嫌なことはいいことが起きる前兆と思うようになりました。不安に思いすぎるより、次にいいことが訪れると期待したい」と話すように、強気で前向きな姿勢が秘訣(ひけつ)のようだ。

 東京に憧れた時代もあった。しかし「鹿児島は何といっても居心地がよかですね。人の温かさや雄大な桜島、美しい海、それに“飲み屋インフラ”が充実してる。鹿児島弁が身に染みついて抜けないし」と話す。

 
MBCラジオまつりで司会を務める野口たくお(中央)=2019年、鹿児島市
MBCラジオまつりで司会を務める野口たくお(中央)=2019年、鹿児島市
現在出演するラジオ番組には、さまざまな人から近況報告メールが来る。「活動できる場所は限られているけど、くじけそうな人の力になれたら。少しでも肩の力が抜けるような番組にしたいですね」と語る。ただ、コロナの影響でロケや取材方法も変わってきた。相手と距離を保たなければならず、「心の距離を縮めるまでが大変」と説明する。「早くイベントで人に会いたい。イベント運営のスタッフやお客さん、いつも会えない人たちと和気あいあいとした空間で話がしたい」と恋しがった。

 「現実は見ないといけないですが、過度に恐れていてもしょうがない。今はみんな気張ってる。“爆発的強気”で一緒に乗り切りましょう」。全開の笑顔でポーズを決めた。

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 のぐち・たくお 1968年、旧松元町(現鹿児島市)出身。鶴丸高校卒。MBCのテレビ番組「てゲてゲ」「どーんと鹿児島」、ラジオ「青だよ!たくちゃん!」などに出演。