2021/04/08 04:30

笑顔満開で〝愛ある音楽〟 「心を温かくハッピーに、小さな愛情も感じていきましょう」

トローンボーン奏者 海江田紅
 はじける笑顔でトロンボーンを手にし、演奏するのは重厚なジャズ。2015年に結成した「Super Red Band」は、自身と男性フルートが中心の珍しい編成で、ベース、ピアノ、ドラムを加えた5人でノリのいいR&B(リズム&ブルース)感覚の演奏を持ち味とする。生活を豊かにする愛のある音楽を―。そんな信念を持ち吹き続ける。
※写真は提供してもらいました
※写真は提供してもらいました

 昨年10月には、イベントやライブで演奏する自らの姿を収めた写真集を出した。トロンボーン奏者の写真集は“異色”。ここでも笑顔満開だ。写真家の河野孝司さんが「被写体にしたい」と言ってくれた、とはにかみつつ「トロンボーンのかっこよさを知ってもらえたら」と語る。

 クラシック音楽や指揮の勉強をしていたが、次第にジャズに魅了されるように。昭和音楽大学大学院修士2年で開催した誕生日ライブのセッションメンバーを中心に「Super Red Band」を結成した。以後、さまざまな編成でのジャズ演奏のほか、音源制作や吹奏楽指導にも取り組んでいる。

 新型コロナウイルスの感染拡大は、活動に大きな影響を与えた。昨年4月の緊急事態宣言発令以降、ライブやレッスンは軒並み中止に。そのため、動画配信サイト「ユーチューブ」を使った配信ライブを中心に活動を続けた。思うように外出できない中、新曲制作や生徒らの楽器練習に使える動画制作などに取り組む。「録音研究のため、3年ほど前からそろえていた機材が役に立った」と前向きだ。

 
ライブで演奏する海江田紅=2020年2月、東京(写真提供)
ライブで演奏する海江田紅=2020年2月、東京(写真提供)
トロンボーンは小学3年生のときに始めた。入部した金管バンドで教師から勧められたときは、どんな楽器かすら全く知らなかったが、すぐに夢中になった。金管バンドがない学校に転入すると、昼休みに音楽室から楽器を借りて練習するほど打ち込んだ。

 進学した鶴丸高校では、吹奏楽部に所属。県内市民楽団の草分けとされる「鹿児島ウインドアンサンブル」にも研究生として参加した。「部活以外の活動に加わり、より深く音楽の面白さを学んだ。鹿児島には熱心な指導者が多かった」と振り返る。3年ほど前に開いた古里鹿児島でのライブでは「楽しさと懐かしさが一緒に込み上げた。当時の仲間が聴きに来るのが本当にうれしい」と話す。

 新型コロナ禍での1年について「音楽業界は変化の年となった。模索を続け、生演奏以外で伝える形が見えてきた」と手応えを語る。ただ「生演奏が一番楽しいことに変わりはない。再開に向けて準備をしていきたい」と力を込める。「音楽がふさぎ込みがちな日々の楽しみになればうれしい。心を温かくハッピーに、小さな愛情も感じていきましょう」とほほ笑んだ。

☆☆☆
 かいえだ・べに 1990年、鹿児島市出身。2015年に「Super Red Band」を結成し、これまでにアルバムを5枚発表した。「Super Red 海江田紅写真集」はアマゾンなどで販売中。
広告
広告