( 8/22 付 )

 昨日は甲子園に行って応援したかった。代わりにチームカラーの紫のポロシャツを着てテレビにかじりついた。酷暑に苦しむ列島に、さわやかに吹いた金足農旋風である。

 初戦で鹿児島実を倒して勢いに乗った。8回の逆転3点本塁打、逆転サヨナラ2点スクイズなど、劇的な勝ち方で強豪私立校を次々に下し、準優勝に輝いた。地元選手だけの公立校の偉業をたたえたい。

 「アアアアアアア…」。勝利に興奮した秋田のテレビ局の「ア」だらけのツイッターが話題となった。2点スクイズの準々決勝では、地元の瞬間最高視聴率が66%に上ったそうだ。東北の夢に挑むナインに、多くの人々が熱狂したのもうなずけよう。

 全国的に農業高校が減り、農家の後継者不足は深刻さを増している。そんな中で農業専門紙が金足農の活躍を1面で報じた。「農作業どころじゃ…」。農家や農高生にも勇気と誇りを与えたに違いない。

 今年の鹿児島予選では、鹿屋農が初めて4強に進み感動を呼んだ。土の上で汗だくになって奮闘する球児の姿は農業に通じるものを感じる。100回という節目の大会が、青空の下で全力を出し切る素晴らしさをあらためて教えてくれた。

 10月には「農業高校の甲子園」が鹿児島で開かれる。日本学校農業クラブ全国大会だ。農高生らが集まり日ごろの学習の成果を競う。こちらの「甲子園」にも声援を送りたい。