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 愛媛国体の総合開会式会場で少々驚いたことがある。仮設トイレのドアを開けると、全てに温水洗浄便座が取り付けられていた。おもてなしの一環だという。

 イベントでは和式が一般的だっただけに、気配りがうれしかった。快適な空間を来場者が丁寧に使って、清掃も行き届いていたからだろうか。どこにも汚れた個室は見当たらなかった。

 こちらは2020年東京五輪・パラリンピックも見据えているらしい。トヨタ自動車が昨年秋、国内で発売した新型タクシー「JPN TAXI(ジャパンタクシー)」である。天井が高い「ロンドンタクシー」風のミニバンで遠目にも目立つ。

 鹿児島市で偶然乗車した。後部座席は大きな電動スライドドアを採用し、低床で乗り降りしやすい。車内は大柄な乗客でもゆったりできそうな広さだ。足元は平らで、運転手の男性は「ハイヒールを履いた女性にも好評」と話す。

 人を乗せたままの車いすも載せられる。障害のある選手たちにも喜ばれるのではないか。運賃は普通車と大差はない。ただ、鹿児島県内で3000台を超すタクシーのうちまだ20台程度にとどまる。

 新型車両はハイブリッド車で割高な価格が導入の課題という。それでも普及が進んでほしい。20年は鹿児島で国体と全国障害者スポーツ大会が開かれる。さっそうと走る使い勝手のいいタクシーがおもてなしの一つになればいい。