( 11/19 付 )

 そろそろ忘年会のことが頭をよぎる季節になった。最近は混雑する12月を避けて、11月に開くグループも増えているという。少しでも割安な料金で、大勢が満足する店を選べるかどうかが、幹事の腕の見せどころである。

 先日、県外から知人を招き、飲み会を開いた。インターネットで店を選んだが、飲み放題と料理数品のコースが安くても1人3000円程度、黒豚などの名物でもてなそうと思えば、5000円は下らないのが相場だった。

 安倍晋三首相が主催した「桜を見る会」の前夜祭の夕食会費が5000円と聞いて驚いた。だれもが一度は耳にしたことがある東京の一流ホテルで行われ、勘定が鹿児島の居酒屋並みだったからだ。

 通常は1万1000円からだという。てっきり、だれかが多めに支払ったのだろうと思った。ところが、半値以下の料金を設定したのはホテル側で、大半が宿泊者である事情を踏まえた価格だったという。

 5000円は会場で集められ、ホテル名義の領収書を発行、受け付け終了後にそっくりホテルに支払ったらしい。「安倍事務所や後援会が費用を補填(ほてん)していないから何ら法的に問題はない」というのが首相の言い分である。

 「桜を見る会」を巡っては、内閣府が招待客の名簿を開催から1カ月もたたないうちに廃棄していた。今回も首相の説明を裏付ける資料は何一つ明らかになっていない。明朗会計とは言い難い。