( 9/12 付 )

 <作物が五教科よりも難しい><友達は片手にタピオカわたし芋>。九州農高川柳コンテストの作品は、ちょっぴり自虐を交えつつ、ユーモアたっぷりに日常をつづる。

 身だしなみが気になる年ごろか、<日焼け止め塗っても塗っても畑色>。取っても取ってもしぶとい天敵に<雑草と和解できる日多分ない>。思春期真っただ中とはいえ<女性よりいつも見とっばい牛んこつ>。

 福岡の農機具メーカー・オーレックが「頑張る農業高校生にスポットを」と2018年から毎年募集している。今年は5000人以上が作品を寄せた。今村健二社長は「学校生活や元気な姿、農業への思いがしっかり伝わってくる」。

 グランプリ作は<豪雨でも畑見つめる曽祖母の瞳>。九州豪雨など今年を象徴する秀作だ。自然と向き合う仕事の厳しさを知る農高生だからこそ、不安や悲しみが宿る家族の心情に共感できるのだろう。

 鹿児島からは阿久根市の鶴翔高校の2年生2人が入選した。別府夏帆さんは屋外作業後の教室を<実習後机とごっつん居眠り大会>。尾嶋美玲さんの作品は<緑から金へと変わる農の四季>。美しい光景との出合いは、日ごろの努力への褒美に違いない。

 <オンライン僕ら畑でオフライン>。短文投稿サイトのツイッターとはひと味違う五七五のつぶやきも、若者は上手に使いこなす。スマホを手放し大地を耕す姿が頼もしい。