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 カレンダーをめくると来月は祝日がないことに気付く。「体育の日」を改称した「スポーツの日」が東京五輪に合わせて7月に移されたためだが、スポーツの秋がいつもと趣が異なるのはそのせいだけではない。

 コロナ下の運動会シーズンが巡ってきた。五輪のように1年延期とはいかず、学校現場は頭を悩ませた。インターネットで映像配信、2学年ずつの入れ替え制といった感染防止の新たな様式を本紙で紹介していた。

 こうした工夫で開催できればいいが、全国各地から38年ぶりに母校へ集う機会を失った人々は無念だろう。阿久根市内の小学校運動会に50歳を迎えた卒業生が参加する「華の50歳組」である。70年の歴史で初めて一斉中止となった。

 名物のリレーは転んだり、バトンを落としたりハプニングと笑いが絶えない。本人とともに親や恩師も早くから心待ちにする。在校生らの安全のためとはいえ、中止は苦渋の選択だったに違いない。

 最も心残りなのは、後半生へ向かう同級生同士のつながりを深められないことか。例年なら、再会を機に遠方の友との付き合いが始まる人もいるという。準備に手間暇かかる行事が長続きする理由でもある。

 市などは代わりの機会を設けられないか検討している。運動会でなくとも、多くの同級生が旧交を温められるような妙案を考えてほしい。コロナ後の51歳、いや52歳組でもいい。