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 タピオカ飲料を楽しむことをタピ活とは戸惑うが、就活や婚活など活動を「~活」と略す言い方を9割が気にしない。文化庁の昨年度国語世論調査からは、多様な表現に寛容な風潮がうかがえる。

 クールビズなど「~ビズ」、パワハラやセクハラなど「~ハラ」も8割超が許容した。5年ほど前のサラリーマン川柳に<何ハラだ? 身をふり返り ハラハラさ>という秀句があった。人との接し方の難しさは相変わらずらしい。

 国語の乱れを感じる人は過去最低だった。それでも、敬語の使い方には厳しい見方もある。気になる言葉のトップは「そうなってございます」で8割超、20年前に比べて大幅に増えたのが際立つ。

 「当該の文書は保管してございません」「承知してございません」といった応用形は、森友、加計問題など国会審議の官僚答弁で何度も聞かされた。確かにうわべは丁寧なようだが、誠意を感じない言い回しである。

 国語学者の金田一秀穂さんの著書「おとなの日本語」によると、「おります」で十分であって「ござる」とする必要はない。「分からない人が上品ぶって使う敬語は、かえって下品で聞くに堪えない」という。敬語は難しい。

 会員制交流サイト(SNS)などでさまざま表現が広がっている。時代が変わっても大切なのは相手を不快にしない気配りだろう。保身に走る人たちに求めても無駄なことか。