( 10/24 付 )

 タレントの毒蝮(どくまむし)三太夫さんが50年以上続けるラジオ番組がある。店舗から生中継し、お年寄りらとやりとりを繰り広げる。「ジジイ、ババア」など得意の毒舌は健在で、相手も負けじとやり返す。

 傷つけず上手に会話を引き出す話術は、長年高齢者と接してきた経験のたまものだ。その毒蝮さんが勧めるのが教養・教育ならぬ「今日用・今日行く」。家にこもらず人と関わることで「健康に大切な好奇心が生まれる」と著書で語っている。

 高齢者が外で活躍する場の一つにシルバー人材センターがある。大工や事務など幅広い分野で、働く意欲が衰えぬ元気な人たちが腕を振るっている。豊富な経験は頼もしく、丁寧な仕事ぶりもありがたい。

 鹿児島県では9月末現在、1万3000人が登録中だ。県連合会によると、今年の春先に1万2000人台に落ち込んだ。コロナ禍が原因で、感染を心配する家族に配慮して退会する人が多かったという。

 一時はもっと減るのではと心配されたが、女性の入会で持ち直し、現在5000人近い登録がある。ファッションショーや化粧教室を開き参加を促してきたことが、ここにきて奏功した。子育て支援など女性ならではの活躍も期待できる。

 自身も80歳を超す毒蝮さんは「チャーミングで笑顔がすてきなジジイになりたい」。仕事を通じ多くの人と触れ合えば、好奇心が生まれ、笑顔もきっとすてきになる。