
( 11/8 付 )
鹿屋市西部の幹線道路沿いに農産物直売所「かやの郷(さと)」がある。野菜や鮮魚、精肉、生花がふんだんに並び、中でも370円の日替わり弁当は人気商品だ。
地元の社会福祉法人敬心会が、障害者の自立支援を目指して運営する。1坪ほどの小屋で創業し、次第に店を広げて11年目を迎えた今、売り場面積は400平方メートルを超す。700の取引先からは加工品などが持ち込まれ、まさに大隅の“味のデパート”である。
理事長の郷原建樹さんは「民間版の道の駅です。コロナ禍で時代が変わりつつある中、農業と福祉の農福連携を深め、地域の交流の場を目指したい」。79歳でなお直売所に立つ姿を見れば、こちらも元気が出る。
福祉の現場は少なくとも40年以上前から農福連携に取り組んできた。県内では南大隅町の社会福祉法人白鳩会が先進例となり、全国から視察が相次いでいる。農業を通じて自立を後押しする団体が広がっているのは心強い。
郷原さんは農業が人々にエネルギーを与えると確信する。かやの郷の近くにある広大な農園では、障害者が生き生きと土にまみれながら作業をする姿があった。表情が豊かになった人もいると聞いた。農業が秘めた力だろうか。
かやの郷は14、15の両日、創業祭を開き、各地の就労支援施設や農家が自慢の品を販売する。農福連携の4文字が、これからの地域づくりの鍵になるに違いない。
- 27歳の平幕大栄翔が初優勝した大相撲初場所で、地味ながら光る記録が生ま... (1/26 付)
- 献血キャンペーンとかけまして、「たつてと」と解く。そのこころは。どちら... (1/25 付)
- 福岡県太宰府市の九州国立博物館にある「知恩院・弥勒(みろく)下生経変相... (1/24 付)
- 島・島・巴里からの便り。興味をそそられるタイトルの絵画展が、薩摩川内市... (1/23 付)
- 以前なら、ドナルドといえばアヒルのキャラクター、トランプといえばカード... (1/22 付)
- 床に足跡の印があれば、大方の人があまり深く考えずそこに立つだろう。コン... (1/21 付)
- 受験の不正行為と言えばカンニングが思い浮かぶが、マスクの着け方がやり玉... (1/20 付)
- 大酒を飲み、癇癪(かんしゃく)を起こして母や子供達に手を上げる父の姿は... (1/19 付)
- 奄美の郷土料理の代表格と言えば、知名度の高い鶏飯だろう。薩摩藩の役人を... (1/18 付)
- 江戸時代、佐賀藩は異国船から長崎を警備する役目を担っていた。ところが1... (1/17 付)
- 福岡市南部の油山自然公園は、市街地を見下ろす憩いの場として市民に親しま... (1/16 付)
- 学問の神様、菅原道真を祭る多くの神社には、道真の使いとされる座った牛の... (1/15 付)
- 「日本のいちばん長い日」といえば、太平洋戦争終結の日の内幕を描いた映画... (1/14 付)
- 延岡市の海で小学生が真新しいサッカーボールをなくした。その悲しみは2カ... (1/13 付)
- 三陸地方に「津波てんでんこ」という言葉がある。津波が来たら、てんでばら... (1/12 付)
- 大人になるとは、どういうことなのか。明治政府が公布した徴兵令は、20歳... (1/11 付)
- あたろうかあたろうよ-。市街地が今ほど立て込んでいなかった昔、童謡「た... (1/10 付)
- 両翼を大きく広げ、空を舞う鳳凰(ほうおう)の姿が美しい。力強いタッチで... (1/9 付)
- 江戸時代のお家騒動を題材とした歌舞伎「毛抜(けぬき)」の大詰め、主人公... (1/8 付)
- カーブの手前で手を放すとハンドルがひとりでに動いて曲がっていく。俳優の... (1/7 付)
- 中国への返還を3年後に控えた1994年、香港映画のイメージを変えたとい... (1/6 付)
- 観客のいないホールに盛大な拍手が鳴り響いた。元日にテレビ中継されたウィ... (1/5 付)
- 奥州藤原氏初代の清衡(きよひら)が、宴席で食べた貝の殻を捨てようとして... (1/4 付)
- 鹿児島弁には「若(わこ)おないやしつろ(若くなられたでしょう)」という... (1/3 付)
- 頬を刺す風の冷たさも、この日ばかりは身も心もすすがれるようで心地いい。... (1/1 付)
- 鹿児島市出身の京セラ創業者、稲盛和夫さんから興味深い話を聞いたことがあ... (12/31 付)
- 「水かさのへった冬の川はひとしお澄みきって、冷たい音をたてて流れた」。... (12/30 付)
- 「中国武漢で謎の肺炎」。正月が明けて間もない1月7日付本紙に、武漢市で... (12/29 付)
- 新鮮なブリを頂いた。「嫁ブリのお裾分け」と添え書きがある。福岡など北部... (12/28 付)
- 鹿児島市との境に近い薩摩川内市入来の岩下川流域は、大小10カ所以上の滝... (12/27 付)
- 最近、ふと気づくと口ずさんでいる。「あれは三年前 止めるアナタ駅に残し... (12/26 付)
- 新型コロナに振り回されっ放しの年だが、感染が広がる前、日本にとって歴史... (12/25 付)
- 渡世人の忠太郎は、五つの時に生き別れになった母おはまを捜し続けている。... (12/24 付)
- 丑(うし)年の年賀状の図案に悩む父親に、小学生の息子が自作の瓶入り牛乳... (12/23 付)
- 流線形のボディーに大きな窓の路面電車をよく見かけるようになった。鹿児島... (12/22 付)
- 「山におしまくられた人びとがかろうじて渚に踏みとどまり、フジツボのよう... (12/21 付)
- サッカーJ3の鹿児島ユナイテッドFCはきょう、鹿児島市の白波スタジアム... (12/20 付)
- 今年は近代看護の礎を築いた英国の看護師ナイチンゲール生誕から200年に... (12/19 付)
- 「して見せて、言って聞かせて、させてみる」。江戸中期の米沢藩主で名君と... (12/18 付)
- 2年ほど前から自宅の庭先に猫が現れるようになった。声を掛けているうちに... (12/17 付)
- 小松政夫さんの訃報を聞いて、ハチャメチャなギャグとともに懐かしく思い出... (12/16 付)
- 今では名曲として知られているクラシックの作品も初演の評価はさまざまだっ... (12/15 付)
- 静かな展示室でシャッター音だけが響く。カメラを構えるのは、ほとんどが“... (12/13 付)
- その花の名を知ったのはご多分に漏れず、昭和の大ヒット曲「シクラメンのか... (12/12 付)
- <ふるさとの訛(なまり)なつかし/停車場の人ごみの中に/そを聴きにゆく... (12/11 付)
- 若者が古里の将来に関心を寄せる姿は頼もしい。防衛省が西之表市で開いた住... (12/10 付)
- 日本三景や三大行事、三羽がらすなど、ものごとを三でまとめると据わりがい... (12/9 付)
- 「早く戦争が終わって、おいしいコーヒーが入れたい。それだけが僕の望み」... (12/8 付)
- 奄美群島ではミーニシと呼ばれる北風が吹き始める10月下旬ごろからサトウ... (12/7 付)
- 「人と人、人と本つなぐ図書館へ」と題した学校図書館司書の投稿が、本紙ひ... (12/6 付)
- 絵の具の匂いが残る放課後の美術室で、進路や家庭の悩みをよく聞いてもらっ... (12/5 付)
- 「土石流で用水路が埋まった」。8月、福岡市の非政府組織「ペシャワール会... (12/4 付)
- ハノイに赴任した知人が、現地のフォーの店を気に入ったそうだ。ベトナムの... (12/3 付)
- 伊佐市の羽月西小学校の渡り廊下には、毎年冬になると干し柿が並んだ。東日... (12/2 付)
- 新型コロナウイルスの恐怖が世界中を覆い始めたころ、女性リーダーの発信力... (12/1 付)
- 「現今のように県外への労働移出は多く、いままでに出た者も容易に帰らぬ状... (11/30 付)
- 幕末の薩摩藩英国留学生は航海の途上、外国のさまざまな文化と出合った。そ... (11/29 付)
- <わが行けばうしろ閉ぢゆく薄原>。ススキ野原を一人歩く女性。白い穂を払... (11/28 付)
- 針供養など、愛用の道具に魂が宿るかのように敬意を払う習慣は日本人独特の... (11/27 付)
- 出水地区に戦国時代から伝わる弓道の「薩摩日置(へき)流」に鳴弦(めいげ... (11/26 付)
- 「関心がないといって寝てしまってくれれば、それでいいんですけれど」。2... (11/25 付)
- 「シュワちゃん」の傑作を見た。といっても、あのハリウッド俳優のアーノル... (11/24 付)
- 奄美市の奄美博物館長を務め、4年前に亡くなった中山清美さんは「島全体を... (11/23 付)
- 早朝、ランドセル姿の小学生を見かけて「こんな時間から学校に行くのか」と... (11/22 付)
- まるで人気アニメから飛び出してきたかのような姿だった。米国の新型宇宙船... (11/21 付)
- 草木にのみ込まれそうな廃屋から煙突が突き出ている。奄美市の国立ハンセン... (11/20 付)
- 新型コロナウイルス対策で夜間の移動が原則禁止されているイタリアで、5歳... (11/19 付)
- 「真剣だと知恵が出る。中途半端だと愚痴が出る。いい加減だと言い訳ばかり... (11/18 付)
- マスクを着けたまま、アクリル板越しに話をする機会が増えた。厚さは数ミリ... (11/17 付)
- 立冬を過ぎ、庭先菜園の大根葉が勢いづいている。青菜を摘んで、塩漬けした... (11/16 付)
- 「この世に摩擦がなかったらどうなるか。記述せよ」。2002年のノーベル... (11/15 付)
- 福岡県久山町(ひさやままち)は福岡市の隣にある人口約9000人の小さな... (11/14 付)
- 東京の落語家は見習いに始まり、前座、二つ目、真打ちの階級がある。二つ目... (11/13 付)
- 作家・重松清さんの短編集「青い鳥」に、村内先生という中学の非常勤講師が... (11/12 付)
- 世界のトイレ環境整備を目指すWTOという国際NPOがある。正式名は世界... (11/11 付)
- 米国の夜空に歓声が響き渡った。黒いマスクを着けたバイデン前副大統領が小... (11/10 付)
- 鹿屋市西部の幹線道路沿いに農産物直売所「かやの郷(さと)」がある。野菜... (11/8 付)
- 木枯らしが吹く季節の訪れとともに、福岡の商店街はにわかに活気づく。みず... (11/7 付)
- 「復興はまだまだ道半ば。光もあれば影もあります」。福島県双葉町にできた... (11/6 付)
- ふわふわ飛んでいたかと思うと、はじかれたように急上昇して秋晴れの空に消... (11/5 付)
- 「今度こそ死ぬかもしれない。何度もそう思った」。宮城県の南三陸消防署な... (11/4 付)
- 漫画「鬼滅の刃」の劇場版映画の興行収入が公開からわずか10日間で100... (11/3 付)
- ロックバンド「くるり」のメンバーは京都出身だが、鹿児島おはら節をカバー... (11/2 付)
- アルファベット順で各国が登壇し、Uのウルグアイは最後だった。2012年... (11/1 付)
- 小津安二郎さんは小津組、黒沢明さんだと黒沢組。映画監督が作品を撮る度に... (10/31 付)
- 「焼け残った細切れな記録に、生き残った人々のおぼろげな記憶を混ぜこんで... (10/30 付)
- 「君たちとはしょせん同じ地平に立てない」。25年ほど前に那覇市であった... (10/29 付)