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 まるで人気アニメから飛び出してきたかのような姿だった。米国の新型宇宙船「クルードラゴン」で先日、3度目の宇宙飛行となる野口聡一さんが船内で着ていた服である。

 これまではオレンジ色のゆったりとした作業服風だったが、ヘルメットや手袋、ブーツが継ぎ目なく作られたスリムなデザインに変わった。「機動戦士ガンダム」に出てくる宇宙服にそっくりだとインターネットなどで評判だ。

 スペースシャトルの退役から9年ぶりに登場した新しい船は、米国の民間会社スペースXが開発した。同社はデザインに「見てかっこよく、子どもたちがあこがれるように」との思いを込めたという。将来の有人飛行商業化も見据え、民間ならではの思い切ったチャレンジである。

 内部も未来の乗り物っぽい。計器やスイッチが所狭しと並んでいた操縦盤はなくなり、数枚のタッチパネルがあるだけ。椅子や壁は黒と白の2色に統一され、広々として居心地が良さそうだ。

 進化は見た目だけでない。野口さんは初めて見た時の驚きを「黒電話がスマホに変わったような」と対談で語っている。機器の複雑な操作は大幅に省かれ、タッチパネルでスマホのように作業ができるという。

 「一般の人でも操作できる世界になりつつある」と野口さんは語る。宇宙旅行はもうアニメや映画だけの話ではない。夢に一歩近づいたようでワクワクする。