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 「人と人、人と本つなぐ図書館へ」と題した学校図書館司書の投稿が、本紙ひろば欄に載った。読み聞かせとゲストのお話し会をきっかけに、児童がさまざまなことに興味を持ち始めた様子をつづっていた。

 インターネットの時代でも、子どもたちの成長には人との結びつきや本への親しみが欠かせない。学力に加えて感性や想像力を育むのが学校図書館の役割の一つなのだろう。

 新たな活用に挑戦しているのが鹿屋市の東原小学校である。地元住民に開放して地域の核を目指す福井久善校長は「読む力は全ての学習の基本」を信条とする。さらに、訪れた住民と交わることができれば、児童の地域への愛着も深まると考えた。

 住民は子どもの宿題を支援する。一方で、趣味やビジネスなど大人向けの本を県立図書館から3カ月ごとに借りて並べたら、大人も本に親しむようになった。住民同士の交流の場としても喜ばれているという。

 月1回は図書館便りを発行して地域に回覧する。来年度からは保育園と連携し、児童と園児が一緒になって読み聞かせに参加する活動を始めようとしている。縦のつながりを生む拠点にもなるに違いない。

 業務は主に司書1人で担当してきたが、今は教員や事務職員10人も加わる。地元の東原町内会は「読書のまち東原」を掲げて全面的な支援を惜しまない。本を通じた取り組みが大きく広がっていく。