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 洗濯機や冷蔵庫などを「白物家電」と呼ぶのは、普及し始めたころに白く塗装した製品が主流だったからだ。いまや家事や日常生活に欠かせない必需品である。

 これに対し、黒い外観が多いテレビやデジタルカメラなど主に娯楽向けの製品を「黒物家電」と呼ぶことがある。価格が高めで、ぜいたく品と見られがちだからだろうか。白物の方がなじみ深い。

 家電の販売が好調らしい。昨年は白物の国内出荷額が5年連続で前年を上回り、24年ぶりの高水準だったことが、業界団体のまとめで分かった。新型コロナ下の「巣ごもり需要」や10万円の特別給付金の影響だという。

 とりわけ、空気清浄機の伸びが著しい。前年より5割以上増えて過去最高を更新した。併せて加湿器の人気も高い。えたいの知れないウイルスから身を守るため、せめてきれいな空気の中で暮らしたいと願う消費者心理に違いない。

 テレワークやリモート授業の拡大を反映し、ノートパソコンやタブレット端末の売れ行きも良かった。薄型テレビは大型のものほど伸びが大きいのが際立つ。黒物も負けていない。

 モノトーンが主流だった電子レンジや炊飯器、冷蔵庫なども最近はずいぶんカラフルになった。白物、黒物の区別なくインターネットで連携するなど高機能化し、暮らしの中で家電の存在感が増している。日本経済を支えてきた業界の未来を見据えたい。