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 このところ誹謗(ひぼう)中傷やデマ拡散など負の側面が目立つ会員制交流サイト(SNS)だが、楽しい投稿も多い。最近話題なのが太平洋の小さな島国、ナウル共和国政府観光局の公式ツイッターだ。

 渡航の不便さを逆手に、同国観光の醍醐味(だいごみ)を「無事に入国すること」と紹介したり、人気のアニメにあやかった緑と黒の市松模様で島の面積を説明したり。まず存在を知って、との強い思いが生み出すほっこりした表現に笑ってしまう。

 昨年10月、東京に事務所を構えたのを機に始め、フォロワー(登録読者)は既に国の人口の10倍を超す14万人に達した。米大使館で12万人余りだから人気の程が分かる。

 うれしいのは鹿児島の話題がよく出ることである。「ナウルに詳しい人が最も多い都道府県→鹿児島県」「(ナウルより)やや桜島の方が大きい」。発信の担当者に連絡すると、かつて直行便があった縁をしっかりと意識してくれていた。

 ナウル航空は鹿児島空港が開港した1972年から88年まで乗り入れた。リン鉱石の枯渇による国家財政の悪化で突然、音信不通となって三十数年。SNSの評判で健在ぶりが確認できて何よりだ。

 担当者はコロナ禍の緊急事態宣言の延長を憂いつつ、「落ち着いたら鹿児島に行って、就航していた時期のことを調べてみたい」と望む。待ちましょう。ツイッターで心癒やす南の島の写真を眺めながら。