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仲間と声を掛け合い、将来の夢を実現するためだと苦難を乗り越えた-。航海実習の感想を鹿児島水産高校生が以前、本紙「若い目」に寄せていた。長期間の船内生活が絆を強めたに違いない。
同校の実習船「薩摩青雲丸」は今、来月末までの航海実習に出ている。新型コロナウイルスの影響で恒例のハワイ行きは取りやめたが、日本近海や太平洋で厳しい訓練を重ねている。
きょうは「海の安全祈念日」。ハワイ沖で米原子力潜水艦に衝突されて沈没した愛媛県立宇和島水産高校の実習船「えひめ丸」で犠牲になった生徒ら9人を追悼するため、全国水産高校長協会が制定した。事故から今年で20年になる。
漁業実習中、急浮上した原潜に「突然、船尾を持ち上げられる衝撃」を受け、海中に投げ出された。船長は米海軍の査問会議で、そう証言した。当時の艦長は先日、「事故の責任は自分一人にある」と遺族らに向けた謝罪の書簡を公表した。
事故後しばらく、救出された生徒の多くが自宅で引きこもる状態になった。結束が固い分、負い目も大きいのか。「生き延びた罪悪感」にさいなまれ、心の傷を引きずったというから胸が痛む。
翌年、ホノルルに慰霊碑が建てられた。これを機に高校生を派遣するなど、ハワイ州と愛媛県は交流を深めている。海の安全や命の尊厳について考える機会になれば、事故の教訓が生かされよう。
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