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 福岡市のビル街にある大濠公園には、市民に人気のランニングコースがある。大きな池を囲む1周2キロは、ゴムチップで舗装され走りやすい。実業団の陸上部も時折姿を見せる。

 力強くて無駄がない足の運びは良いお手本だ。並走すればスピードにも舌を巻く。見よう見まねでは到底及びもつかない。その足音は日ごろの厳しい鍛錬が生む心地良いリズムである。

 鹿児島にも早春の訪れを告げる足音がやってきた。68回目を迎える県下一周駅伝はきょうスタートする。郷土の誇りを背負う12地区の代表が、桜島が見守る海岸線や深い緑が映える山々など自然豊かで変化に富む薩摩・大隅路を駆け抜ける。

 小旗がひらめく沿道の光景はおなじみである。12色のたすきが風のように去っても、後押しする声援はいつまでも背中を追う。息遣いも間近な応援は大会の魅力の一つだが、今回は残念ながらコロナ対策で自粛してもらわなければならない。

 とはいえ選手の活躍は気になる。衛星情報でチームの位置を知らせる「チームいまここ」や、地域FM局によるレース状況の配信など選手とファンをつなぐ新たな試みが登場する。

 <ガンバレと心の中で旗をふる 松井教子>。呼び掛けた「駅伝川柳」は400句以上が集まった。入選作のポスターは各チームに届けられた。ファンの熱い思いを胸に、選手も力強い足音を響かせてくれるはずだ。