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 半日休みを指す「半ドン」という言葉を久しぶりに耳にした。公立学校で完全週休2日制が始まって20年、東京都の小池百合子知事が1月末に新しい働き方を呼び掛ける際に口にした。

 新型コロナウイルス対策として、半日や時間単位のテレワークとローテーション勤務の組み合わせを「テレハーフ」と名付けて提唱した。「半ドンという言葉もあったが、そういう世代も減った」と語っていた。

 「ドン」はオランダ語で休日を意味する「ゾンターク」が由来の「ドンタク」の略ともいわれる。福岡市でゴールデンウイークに開かれる「博多どんたく」も同じ語源だ。例年200万人でにぎわう風物詩は、感染の急拡大で2年連続の中止が決まった。

 市民の祭り「博多どんたく港まつり」となって60回の節目だった。「伝統を継承するための地域の祭り」と位置付け、メインのパレードを取りやめ、規模を縮小しての開催を模索していた。

 本番まで2週間を切っての決断は、断腸の思いだったに違いない。7月の博多祇園山笠も延期が発表された。鹿児島県内では串木野浜競馬や川内川のホタル舟が今年も中止となり、寂しい限りだ。

 現場では来年を見据えた取り組みが始まっている。出走予定だった馬の練習走やホタル舟のコース清掃に励む記事に胸が熱くなった。そんな地道な積み重ねが、世代を超えて伝統をつなぐ大きな力になる。