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 「指示待ち族」は1980年代初めに新入社員を評して使われ始めた言葉である。言われたらやるが、言われないことはやらない。そんな受け身の若者かたぎを嘆くように大人たちはそう呼んだ。

 この世代に限ったことではないが、災害時の指示待ち族を救う取り組みがスタートした。集中豪雨や台風接近の際に市区町村が出す避難勧告を廃止し、避難指示に一本化。これまで勧告を発令していたタイミングで出す。

 本来は勧告が出たらすぐに避難を始める必要がある。しかし、差し迫った状況で発令する指示まで動こうとせず、逃げ遅れるケースが後を絶たない。見直しで危機が迫っていることを明確に示し、確実に避難につなげる狙いがある。

 命を守るための呼び掛けが、正確に理解されなくては意味がない。これからは5段階ある大雨・洪水警戒レベルが4になると「レベル4、避難指示です」などと発信する。避難情報は簡潔で分かりやすいことが何より大切である。

 九州南部が観測史上2番目に早く入梅して10日になる。既に梅雨本番を思わせる雨や曇りの日が続いている。きょう、あすは警報級の大雨になる恐れがあるという。空模様から目が離せない。

 長梅雨になると土砂崩れなど大きな被害を招きかねない。近所の危険箇所や避難経路を確認するなど平時から身を守る準備を徹底したい。災害対策に受け身は許されない。