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 新型コロナウイルスのPCR検査で梅干しが活躍している。鹿屋体育大学では、学生向けの検査窓口にカップに入れて置いている。検査に使う唾液が出にくい時に眺めさせ、促すためだ。

 空港検疫所では写真を掲示する所もある。見ただけで唾が出るのは、過去の経験からくる条件反射である。相当な量が必要なため苦労する人もいるが、梅干しの効果はてきめんだという。古くから日本人が親しんできた証しに違いない。

 さつま町で特産の南高梅の収穫が始まった。きのうの紙面を飾った写真は、丸々と太った実が梅雨晴れに輝いて見えた。30年ほど前、本場和歌山から苗木を取り寄せて産地化を図り、今や「薩摩西郷梅」のブランドで知られるようになった。

 今年は冬の冷え込みが厳しく、春が暖かかったため実の付きがいい。加えて梅雨入りが早く順調に生育している。昨年、おととしと暖冬で不作が続いたが、3年ぶりの豊作が期待できそうだ。

 生産組合代表理事の竹之内孝二さんは「どうなることかと心配したが、ほっとしている。これまでで指折りの出来だ」と胸を張る。来月中ごろからの完熟梅と併せ、収穫は1カ月余り続く。

 今年は各地で梅の当たり年のようで、店頭に手頃な価格で並んでいる。最近は梅酒のほか、ジャムやシロップなど多彩な味わい方が楽しめる。まずは定番の梅干しにしようか。想像するだけで…。