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 夏日や真夏日くらいではこの暑さは表しきれないと、気象用語に「猛暑日」が加えられたのは10年余り前のこと。「次の言葉をつくる時期に来ているのではないか」。気象予報士の斎藤義雄さんが指摘した。

 講師に招いた今月の南日本政経懇話会は、異常気象と災害への備えがテーマだった。近い将来、鹿児島の年平均気温が3~4度上がって沖縄と同じくらいになり、特産のソラマメが作れなくなるかも。そんな見立てに驚いた。

 温暖化の影響を国が座視しているわけではない。2050年までに温室効果ガスの実質排出ゼロを目指す「脱炭素」法が成立した。菅政権は先月、30年度の排出量を13年度比で46%減らす中期目標も表明している。

 元々の26%を上積みした値だが、これを「全然足りない。もっと野心的になるべきだ」と厳しく突いたのは、鹿児島大学に通う中村涼夏さんだ。水産学部2年の19歳。対策強化を求める組織の中心メンバーとして衆院環境委員会に参考人で呼ばれ、訴えた。

 「今の温暖化対策では若者に将来はない」と気づいたのが活動を始めた原点という。自分たちの声を政策に反映させたいと駆り立てられるように動く。

 世界の気温は既に産業革命前より1度上昇しているとの報告がある。まさに進行中の危機。地球から時間切れを宣告される前になすべきことは何か。19歳の行動が、私たちの背中を押す。