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 男子ゴルフのフィル・ミケルソン選手は、米国ではタイガー・ウッズ選手と人気を二分する存在だ。先日の全米プロ選手権で絶妙な小技を発揮し、50歳でメジャー最年長優勝を果たした。

 最終18番のフェアウエーには歓喜した観衆が係員の制止を振り切って流れ込み、勝利を目前にした左打ちの名手を取り囲む一幕もあったほどだ。「他の選手の励みになれば」とのコメントには、体の衰えを克服した自負がうかがえた。

 栄冠をつかむのは並大抵のことではない。女子ゴルフのリゾートトラスト・レディースで鹿児島市出身の勝みなみ選手が2年ぶりにツアー通算5勝目を飾った。

 鹿児島高校に入学した直後の15歳でツアー最年少優勝し、一躍脚光を浴びた。全英女子オープンを制した渋野日向子選手ら1998年度生まれが「黄金世代」と称される先駆けとなったが、不振が続いて焦りもあったに違いない。

 それでも肉体改造で飛距離を伸ばしたり、自身のフォームを撮影した動画を入浴時もチェックしたりして心技体を磨いてきた。母親がキャディーを務めた今大会で結実し、「自信になった」と喜びをにじませた。

 53年ぶりに記録を塗り替えたミケルソン選手の快挙をはじめ、筋書きのないドラマは胸を打つ。3日開幕する全米女子オープン選手権に挑む22歳の勝選手。コロナ下の重い気分を晴らしてくれるようなプレーが見たい。