( 6/28 付 )

 好不調に波があり、星取表に白丸か黒丸の連続が目立つことを大相撲で「連(つら)相撲」と呼ぶ。鹿児島県出身では7年ぶりに小結に昇進した明生(めいせい)もその傾向があるそうだ。

 この1年は白丸続きが目立つ。前頭2枚目だった先場所は序盤に3連敗したが、粘り強い取り口で場内を沸かせ、11日目から4連勝して勝ち越した。じわじわと番付を上げて三役に手が届いたのだから、連敗を挽回できる力が付いたと言ってもいい。

 相撲が盛んな瀬戸内町の中学校を出て入門したたたき上げである。しこ名は本名の川畑明生から付けた。初土俵から10年、けがによる十両転落など一進一退を見守り、応援してきた奄美の人たちの喜びはひとしおだろう。

 体は大きくはないが、角界随一の努力家として知られる。師匠は「何も言わなくてもコツコツ取り組む」と目を細める。自信を深めている四つ相撲は目の肥えたファンをもうならせているに違いない。

 若嶋津に霧島、逆鉾、寺尾…。上位に県勢がひしめいていた頃を知る身に最近の土俵は少々物足りなかった。久々の三役誕生は千代丸、大奄美、千代ノ皇らの刺激にもなるはずだ。

 「関脇や大関を期待される力士になりたい」。まだ25歳、高みを目指す気概は十分だ。来週から名古屋場所で照ノ富士ら上位陣に挑む。連勝で波に乗れれば優勝争いにも絡めるだろう。白丸がずらりと並ぶ星取表を見たい。