( 7/13 付 )

 鹿児島市街地で先日の日曜日、セミの鳴き声が一段と大きく感じられた。ちょうどその日、九州南部の梅雨明けが発表された。夏本番の訪れを告げるのを待っていたのか。

 梅雨明け宣言があると、ビールやアイスが一気に売れるようになると聞いたことがある。抜けるような青空から太陽が照りつければ、冷たい物が欲しくなる。しかし今年はそんな解放感を味わう気分になれない。

 きのうも雲が低く垂れ込め、北薩地方を中心に大雨警報が出された。先週末は大雨特別警報が発令され、住宅への浸水被害が相次いだばかりだ。未明に1時間100ミリ前後の雨量を記録した地域もある。静岡県熱海市の土石流災害が頭をよぎった人もいただろう。

 新型コロナ下で、これまでのように互いに助け合って後片付けをするのは容易ではない。感染対策を取りながらの作業は二重の苦労があったに違いない。熱中症にも十分気をつけてほしい。

 東京は4度目の緊急事態宣言が出された。五輪開幕が来週に迫っても気分はなかなか晴れない。コロナ禍に加え、列島各地で深刻な災害を短時間にもたらす線状降水帯が発生し、集中豪雨に見舞われていることも無縁ではあるまい。

 梅雨は2カ月で明けたとはいえ、晩春から夏にかけて雨や曇りの日が多い時季が終わっただけである。これからも風水害による土砂災害への警戒が必要だ。油断はできない。