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 平成が令和となった2019年5月1日、天皇陛下の即位の儀を知らせる南日本新聞の号外が出た。鹿児島中央駅近くで配ると、たくさんの人が「記念になる」と受け取ってくれた。

 新聞社では大きなニュースをいち早く伝えるため、通常の新聞とは別に臨時の紙面を作ることがある。本紙の朝刊1面には左上に紙齢と呼ぶ通し番号がついている。号外はその対象外という意味だ。

 鹿児島市の鹿児島銀行本店ビル「よかど鹿児島」2階で29日まで「歴史を伝える號外(ごうがい)展」が開かれている。1905(明治38)年5月の日露戦争旧日本海軍勝利から、記憶に新しい東京五輪の柔道・浜田尚里選手の金メダルまで約30点が並ぶ。

 日露戦争では「海軍大勝利」より「帝國萬歳」の文字の方が目立つ。14(大正3)年の桜島大爆発ではデマが流れたとされ、「無稽の浮説」に対する県知事の警告も載っていた。世相や時代の空気が紙面からにじむ。

 号外は大きな見出しが特徴で、中でも際立つのが新元号に決まった「令和」をそのままとった2019年4月1日の紙面だ。官房長官だった菅義偉首相は額を掲げて誇らしげに見える。コロナ禍に見舞われるとはだれも予測していなかったころだ。

 号外にはうれしいニュースも、自然災害のようなつらい内容もある。「国内感染ゼロ」「コロナ終息」。そんな号外を届けられるのはいつのことだろう。