( 10/10 付 )

 今年も、残り3カ月を切った。立ち寄った大型雑貨店に2022年の手帳コーナーができていた。ページをめくり来年の暦をたどる。まっさらな1年が広がる気がして、思わず背筋が伸びた。

 家族の予定も書き込める手帳が、子育て世代に人気のようだ。仕事に家事に奮闘するママたちの姿が浮かんだが、ふと心配になった。忙しさのあまり、自分のことは後回しになっていないだろうか。

 今月は乳がん検診を進めるピンクリボン月間だ。乳がんは日本人女性に最も多いがんで、9人に1人がかかるとされる。働き盛りの30代後半から増え始め、40~60代でピークを迎えるという。19年には全国で1万5000人近くが亡くなった。

 鹿児島県は20代からの毎月の自己チェック、40歳以上には2年に1回の検診を呼び掛ける。5年生存率は9割を超え、早期発見が命を守る鍵になるからだ。だが、19年の受診率は48.5%にとどまる。新型コロナウイルスの影響でさらなる受診控えが懸念される。

 ピンクリボン運動は米国で1980年代、乳がんで亡くなった患者の家族が、「悲しみを繰り返さないで」と願って作ったリボンが始まりという。その思いをつなぎたい。

 やるべきことや目標を記入し、意欲を高める手帳もある。新しいページに、どうか検診の予定も書き込んでほしい。来年もその先も、家族の楽しい出来事で埋めていけるように。