( 10/25 付 )

 季節を感じる色がある。紅葉には少し早い今なら、深みのあるだいだい色だろう。街を歩くと、月末のハロウィーンに向けたカボチャの装飾が目につく。海外発祥の祭りだが、すっかり定着した感がある。

 旬を迎えた柿の色でもある。近郊に足を延ばせば鈴なりの実が澄んだ空に映える。日本の秋を象徴するような光景に心が和む。スーパーには、ひときわ色鮮やかな富有柿が並び始めた。

 その色が20年後には見られなくなるかもしれない。富有柿発祥の地である岐阜県と岐阜大学は先日、2040年代に県内産地のほとんどで着色不良が起きやすくなるとの共同研究の結果を発表した。

 温暖化の影響で今後、9月の平均気温の上昇が予想される。そうなると赤み成分がうまく合成されず、熟しても緑色が残る可能性が高まるらしい。変化の兆しはすでに見え始めているというから心配だ。

 鹿児島市では10月に入ったというのに、最高気温が30度を超える真夏日が14日間続いた。07年の連続6日を大きく上回り、観測史上最長となった。気候の変化を肌で感じ驚いた人も多かったに違いない。

 国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)が月末、英国で開幕する。待ったなしの課題に日本をはじめ各国はどう向き合うのか。四季を彩る色を昔話の風景にはしたくない。秋の恵みを味わいながら自分たちにできることを考えたい。