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 子どものランドセル選びがもう動きだした。来春ではなく、2023年度の入学向けである。カタログ請求の受け付けを始めた専門メーカーは約50色を用意する。豊富な色展開は今や当たり前になった。

 日本鞄(かばん)協会ランドセル工業会の調査では、今春入学した女児の一番人気は紫・薄紫。2位は赤で、5位にうす茶が入る。男児は6割が黒を選んだが、割合は年々減っている。「男は黒、女は赤」が決まりだった時代は過ぎた。

 さまざまな色からなる虹は多様性のシンボルだ。福岡市中心部では毎秋、LGBTなど性的少数者と支援者が「九州レインボープライド」を開いている。虹色の旗を掲げて行進し「誰もが自分らしく生きられる社会」を訴える。

 今年は6、7日にオンラインで開催する。新型コロナウイルスで昨年に続き、最終日のパレードはウェブ会議システムで参加者を結ぶ。実行委員会は「どこからでもつながる。1人じゃないと感じてもらえたら」と願う。

 鹿児島県内では指宿市が同性カップルを公的に認めるパートナーシップ宣誓制度を導入、鹿児島市も年明けにスタートする。制度は少しずつ広がり始めた。社会の理解はどうだろう。

 自分らしさを隠し、生きづらさを抱える人がいる。胸の思いを気兼ねなく語り合える社会の空気をつくりたい。子どもたちの背でカラフルなランドセルが弾む風景は美しく、楽しい。