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 奄美市の大島高校は「だいこう」の愛称で親しまれている。野球部は2014年春、21世紀枠で県内離島から初めて甲子園の土を踏んだ。選手たちのはつらつとしたプレーを覚えている人も多いに違いない。

 この秋も、えんじ色のソックス、胸に「大島」の2文字が大書されたユニホームが躍動している。県大会を離島勢で初めて制し、鹿児島市で開かれている九州大会では堅い守りで8強入りした。

 7年前に小学生だった選手たちは先輩の活躍を見て「島からも甲子園に行ける」と勇気づけられた。仲間と一緒に目指そうと、本土の強豪校からの誘いを断ったメンバーもいると聞く。

 とはいえ、海を越えなければならない対外試合の負担など、離島特有のハンディは大きい。そうした困難を乗り越え、粘り強いチームに成長したのかもしれない。泥まみれになりながら白球を追う姿には心を打たれる。

 わきゃ島(私たちの島)の学校の活躍に居ても立ってもいられないのだろう。球場には島内外から大勢の奄美関係者が駆けつけた。新型コロナ下のため、保護者会は大声での声援に代え、録音した応援曲や指笛を流し選手を後押しした。

 きょうの興南(沖縄)戦に勝てば来春の選抜大会出場がほぼ確実になる。島のFM局が8強入りを速報するなど地元の期待は高まる。2度目の甲子園切符獲得へ、すっとごれ(頑張れ)、大高ナイン。