( 11/10 付 )

 新型コロナウイルスワクチンの“副反応”が世界を揺るがせている。腕の痛みや熱ではない。接種が進んで各国の経済活動が再開する中、高まる需要に供給が追い付かず原油価格が高騰している。

 そのあおりでガソリン価格は高くなる一方だ。鹿児島県は先週レギュラー1リットル当たり176円90銭で、全国一高い水準となった。特に離島は厳しく、奄美市では180円を超えるガソリンスタンドも出てきたという。

 1円でも安いところを探すのが消費者心理だろう。だが、県内のスタンドの多くは店頭で価格を表示していないと、先日の本紙が伝えていた。値段が分からず注文しづらい「時価」のすしに例え、非表示に疑問を投げ掛けた利用者に共感する。

 価格表示に法的義務はない。業界団体は「過当競争を生み、中小零細が多いスタンドの経営維持が難しくなる」と説明する。しかし利用者にとっては選びにくく、当面は節約運転でしのぐしかなさそうだ。

 発進はゆっくりと。車間距離にゆとりを持って加速・減速は少なく…。安全の確保にも通じるこうした運転は「エコドライブ」と呼ばれ、燃費の改善だけでなく二酸化炭素(CO2)排出量を減らす効果も期待できる。

 今月はエコドライブの推進月間。財布にも地球にも優しく、事故も防げる-。行楽シーズンでドライブを楽しむ人たちにこんな運転が広がる副反応なら歓迎したい。