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 十島村の小宝島小中学校の4、5年生4人が作った島の「未来化計画」は夢にあふれている。海の中を走る列車が本土と島を直接結び、豊かな自然を紹介する水族館や博物館は観光客でにぎわう。

 メンバーの4年生、東佑弦(ゆいと)君が本紙「若い目」へ投稿してくれた。未来の島にあったら楽しいなと感じることをまとめたという。でも、その過程で今のままの島を残す工夫も大切だと気が付いた。島への深い愛着が分かる。

 周囲約4キロの小さな島に68人が暮らしている。5年前に分校が本校に格上げされ、児童生徒は12人。とはいえ、1980年代には子どもの減少で学校を閉じた時期もある。人口は20人まで落ち込み、島は存続の危機に立たされた。

 70年に同じトカラ列島の臥蛇(がじゃ)島が無人島になっている。次は小宝島か、と住民が不安に駆られたのは無理もない。88年、若いUターン家族のために分校が復活、当時の新聞が伝える「島が生き返った」というコメントが胸に響く。

 その後、山海留学の受け入れや村の移住促進策の効果もあって人口は増加傾向が続く。高速通信網の整備などで離島のハンディはかつてほど深刻ではない。今後も移住が期待できると村の鼻息は荒い。

 小宝島の子育て支援施設には未就学の子どもがいま8人通っている。差し当たって、島からにぎやかな声が絶える心配はなさそうだ。明るい未来図が見えてくる。