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 飲食店の営業規制が解かれて2カ月近く、鹿児島の夜の繁華街にもにぎわいが戻りつつある。明かりの消えた店も目に付く中で、店内をアクリル板で仕切り、窓を開け放ち、再起を期す努力が見て取れる。

 新型コロナウイルス下で2度目の忘年会シーズン間近である。「第3波」に見舞われた昨年は忘年会や新年会を「開催しない」と答えた県内企業が8割を超えたが、今年は6割台に減ったという。地元店を応援する狙いもあるようだ。

 国は飲食店への人数制限を撤廃するなど行動制限を緩和する。県が「ぐりぶークーポン」の割引率を引き上げるなど、自治体による消費喚起の動きも目立ってきた。忘年会を地域経済回復のきっかけにしたいところだろう。

 確かに国内の感染者は目に見えて減ってきた。ただ、その理由がよく分からない。海外で増加が続いている現状では、手放しで宴会解禁とはなるまい。依然多くの企業が慎重なのは、「第6波」の引き金にならないかという不安の表れに違いない。

 リモートワークが広がる中、ビデオ会議システムを使ったオンライン飲み会を楽しむ人も多い。忘年会をこうした形で開く企業もあると聞く。コロナ時代の新たな「飲みニケーション」の手段かもしれない。

 じかに酒を酌み交わし、口角泡を飛ばして語り合える日を待ち、心して一献傾けたい。酒は静かに飲むべかりけり、である。