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 左胸の鮮やかな緑色が目立った。国会に呼ばれた証人が付けるリボンである。うそをつけば偽証罪に問われる立場の重さを示す。次々と飛び出した証言は、これまでと違った重みがあるはずだ。

 学校法人「森友学園」の籠池泰典氏が証人喚問の場に立った。安倍晋三首相から昭恵夫人を通じた寄付、国有地の払い下げや小学校設置認可への政治家の関与など、多くの質問に答えた。

 「昭恵夫人から100万円の寄付をいただいた。鮮明に覚えている」「国有地は想定外の値下げにびっくりした。政治的な関与はあったと認識している」。初めて耳にする政治家や官僚の名前も出てきた。

 とはいえ、どこまで信用できるかは分からない。金額の違う契約書を提出したり、発言内容がころころ変わったりと、かなり強引な人のようだ。官邸は寄付の事実関係を改めて否定した。どちらかがうそをついている。

 少なくない政治家が籠池氏の教育方針に共鳴し、応援してきたことは事実らしい。しかし「手のひらを返したように離れた」と嘆いてみせた。身から出たさびかもしれないが、自らを「トカゲのしっぽ」にたとえた恨み節も聞かれた。

 身の危険を感じたトカゲは、自らしっぽを切って逃げる。やたらと動くしっぽばかりに目を奪われるが、トカゲを逃がそうとする「輩(やから)」はどこかにいるのか、いないのか。真相の究明はこれからである。