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 サッカーのワールドカップ(W杯)で日本が2大会ぶりに決勝トーナメントへ進出した。列島は盛り上がっているが、もうひとつのW杯にも声援を送りたい。

 日本が5大会連続出場する知的障がい者サッカー世界選手権だ。こちらも4年に1度の祭典で、今年はスウェーデンで8月開かれる。出場は8カ国と少ないものの、日本はサムライブルーより先に前回初めて4強へ進んだ。

 チームには西眞一監督(姶良市役所)や谷口拓也選手ら郷土勢が4人もおり、サッカー強豪県として誇らしい。障害者スポーツでは珍しくW杯と同じルールで戦う。これが選手の励みになるようだ。世界トップレベルは地域の社会人リーグ並みというから見応えは十分だろう。

 判断力や気持ちの切り替えの遅れなどのハンディはある。一方で、障害ゆえの困難を乗り越えてきた経験は強みだ。西監督は「努力や工夫で補う力が備わっている」と語る。

 福祉活動やリハビリの延長といわれた障害者スポーツも近年、競技性が高まっている。韓国・平昌で3月開かれた冬季パラリンピックでは日本人選手も活躍した。限界に挑戦する姿に多くの人が心を揺さぶられたことだろう。

 とはいえ、社会の理解はまだまだ届いていない。西監督ら関係者は渡航や遠征の資金集めに苦労しているという。障害者スポーツを身近にするためにもたくさんのサポーターが必要だ。