( 7/11 付 )

 豚骨に鶏、魚介、野菜―。鹿児島ラーメンは、海や山の幸のうま味が凝縮された逸品だ。その滋味豊かなスープを最後まで味わいたいと思うものの、近ごろは塩分が気になって、れんげを持つ手が止まる。

 先日、青森県のラーメン店主が「スープを残して」と呼びかけた記事を目にした。何時間もかけて仕上げた自慢のスープだ。飲み干してほしいのが本音だが、客の健康を案じてのことである。

 青森県は平均寿命が全国で最も短く、県は「脱短命県」を目指してさまざまな取り組みを進めているという。高血圧の要因とされる塩分の取り過ぎを防ぐため、麺類のスープを残すよう呼び掛けるのもその一環だ。

 食塩摂取量だけみれば、鹿児島県もほめられない。厚生労働省の調査では、成人男性の1日摂取量は11グラム超と青森と変わらず、国が目標とする8グラム未満を大きく上回る。高血圧が危険因子となる脳卒中の死亡率も高い。

 とはいえ、塩は生きる上でなくてはならないものだ。暑い日が続く中、熱中症の予防にも欠かせない。麺類に限らず、自分が口にする料理の塩分量を知って、適正に調整することが大切だろう。

 最近はメニューに塩分量を記載する飲食店が増え、減塩商品も数多く売られている。だしのうま味を生かして塩分を調整する「だし活」も注目されている。塩加減に気を配り、「いい塩梅(あんばい)」で毎日の食事を楽しみたい。