[福島・宮城地震] 余震警戒、復旧に全力を
( 2/16 付 )

 大きな地震はいつ、どこで起きるか分からない。福島、宮城両県で最大震度6強を観測した深夜の地震は改めて自然の恐ろしさを見せつけた。
 負傷者数は東北と関東の9県で150人を超える。各地で断水や一時停電、土砂崩れが発生した。東北新幹線は電柱などが損傷し、全線運転再開には10日ほどかかる見通しだ。
 余震や土砂災害など二次災害に警戒しながら、被災者が元の生活に戻れるよう復旧に全力を挙げてほしい。
 震源地は福島県沖で、10年前の東日本大震災の余震とみられている。気象庁は今後約1週間、震度6強程度の余震に注意が必要としている。
 今回の地震は、海側プレート内でひずみが蓄積し、岩盤が破壊されて発生した。地震規模が大きくなったのが特徴で、揺れは西日本まで広範囲に及んだ。
 東北と関東などで停電は最大90万戸を超え、断水は最大約2万6000戸に上った。学校の被害は2県で300件以上確認された。常磐自動車道は道路脇の斜面が崩れ、周辺区間が通行止めになった。被害の甚大さがうかがえる。東京電力福島第1原発では、使用済み核燃料プールなどから水の一部が建屋内にあふれ出た。
 東日本大震災から来月で丸10年になる。今回の地震では津波の心配はないとされたが、ある住民は震災を教訓として高台へ逃げたという。万一の際、適切な行動に移せるかどうかは日頃の防災意識にかかっていると言えよう。
 避難所では新型コロナウイルス感染対策が求められた。
 両県の各自治体は避難所の入り口で検温や消毒をし、定期的に換気をした。福島県相馬市は世帯ごとに間仕切りされたテントも用意した。プライバシーも保たれたはずである。他の自治体も感染対策を念頭に置いた備えは十分か、改めて点検したい。
 2016年の熊本地震では震度7を2度観測した。鹿児島市では翌17年、震度5強の地震が起きた。身近な所でもこれまでに度々大きな地震に見舞われている。
 加えて鹿児島では大きな火山噴火が重なった場合、被害はさらに広がる。足元には常にリスクが潜んでいる。
 県や各自治体がホームページで公開しているような各種の防災計画で、自分の住んでいる地域についてよく知るよう心掛けたい。停電や断水、交通網が寸断されたときの対処方法のほか、家族との連絡方法を確認しておくことも大切だ。
 今回の地震は深夜に発生し、寝ていた人も多かったはずである。寝室には倒れてくる物を置かない。置いたらしっかりと固定することが身を守る。
 日頃からこうした防災対策を講じ、被害を最小限に食い止めたい。